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ニューヨークのイマを知る情報サイト

インタビュー DIR EN GREY

自分たちの信じている道をまっすぐに行けば、道は開けていく

「ガチ!」BOUT.220

 

DIR EN GREY

 

今や欧米でも確かな支持層を確立しながら、カテゴライズ不能かつ不要なロックバンドとして広い認知を集めつつあるDIR EN GREY(ディル アン グレイ)。1997年の結成当時から全米デビューを果たした現在に至るまでの間、音楽的にも視覚的にも変化を重ねてきた彼らの中で、変わらないのは徹底的に自分たちのロックを追求しようとするその姿勢。いくつものトレンドが生まれては消え、消費されるだけの音楽が存在理由を失っていく中、彼らの創造するものがジャンルや国境の壁を超えながら共鳴を集めている理由は、まさにそこにある。そんなバンドのリーダーでギタリストの薫さんに、海外での活動などお話を伺った。 (聞き手・高橋克明)

 

NYで12公演目のライブ

もう12公演目のニューヨークシティライブ。海外の中では“慣れた場所”、ですね。

薫 そうかもしれないですね。ツアーの一環という感じですかね。ここはいろんな人たちが来てくれる感じがしますね。

人種、国籍問わず。

薫 そう。あとは同じアメリカでも他の州からも来てくれる。本当に世界中から、見たいと思ってくれる人たちが集まってくれる感じがします。

会場の外にはすでに長蛇の列ができていて、先頭のアメリカ人の女の子たちは「日曜から並んでいる」って言ってました。

薫 今日、何曜日でしたっけ。

水曜日なので、3日間ですね。

薫 風邪ひいてないといいけど。大丈夫ですかね。

アメリカのオーディエンスは日本の観客とまた違いますか。ステージ上から見て会場の雰囲気は日米でどう違うでしょう。

薫 うーん、日本人はいいも悪いもお行儀がいい感じがするので。静かな曲の時は黙ってないとダメ!みたいな空気があったり、盛り上がる時は、みんなで盛り上げなきゃいけないって感じでハッキリしてますけど、こっちは、もう、自由ですね(笑)。自分(のテンション)が高まれば、どんな時でも周りに関係なく盛り上がれるし、感情表現の仕方がハッキリしてるので、面白いですね。個人ベースで盛り上がれている気がします。どっちがいい悪いじゃなくて、また違った感じでいいな、と。

アメリカでのステージの方がやりやすい?

薫 たまーに、やりにくい時があります(笑)。うるさくて(自分たちの演奏が)聞こえない時とか。(笑)

 

Amanoya

 

(笑)。アメリカの中でもニューヨークはいかがでしょう。

薫 やっぱり熱狂的なファンがニューヨークには多い気がします。昔から自分たちを知っている人たちも結構いるみたいで。でも、最初に来た時感じたのは(彼らが)見物しに来ているという雰囲気があったんですよ。「どんなもんやろ」っていう、ちょっと上から見る感じだったんですけど、最近はすごく盛り上がってくれますね。

ニューヨーカーは最初は懐疑的ですが、実力重視で評価がスグに変わりますから。日本の時と、パフォーマンスの内容で変えることはありますか。

薫 特にないんです。ないんですけど、年に2~3回ツアーをする日本に比べて、こっちは1年~2年に1回のペースなので、なるべく偏らず、というか、新しいアルバムを出したからといって、それらの曲だけでなく、あらゆる時代のあらゆる曲を入れてっていうふうには考えてますね。たまにしか来ない分、みんないろんな曲が聞きたいかなって思うので。変えるといえば、それくらいですね。気持ち的には変わらないです。

すでに日本では確固たる地位を築いているDIR EN GREYですが、それなのに、大変な海外ツアーを頻繁に敢行する理由はなんでしょう。

薫 うーーーーーん……ファンが待っててくれるから。見たいと思ってくれる人がいる限りは来たいですよね。その気持ちは自分たちがバンドを結成した時から変わらないです。大阪で結成したんですけど「東京にファンがいるから行ってみよう」「名古屋で見たいという人たちがいるなら行こう」って、それがアメリカになっただけで。気持ちは一緒だと思います。

コンスタントにツアーをやられていますが、継続させる秘けつみたいなものはありますか。

薫 でも、今は数行くというより1本1本のライブを大切にしていく方向に変わってきてますね。今後は分かんないですけど。

今回のアメリカツアーで印象に残った場所はありますか。

薫 メキシコがスゴく良かったですね。2回目なんですけど、すごい盛り上がってました。会場も大きくて、気持ち良かったですね。情熱的な感じがしました。ライブ前から、ずっとワーって盛り上がってるんで。開場して、前座があって、自分たち(の出番)まで3時間くらいはあったと思うんですけど、その間もずっと盛り上がってるんですよね。アメリカとも日本ともちょっと違う感じがしました。

今日のライブ、観客には何を伝えたいでしょう。

薫 自分たちは、人の怒りだったり、悲しみだったり、そういうのを曲にしたり、映像にしたり、パフォーマンスしているんですけど、曲が暗くても、どのライブでも、終わって、みんな帰るころには笑顔になってくれるんですよ。何かしらのパワーを得て、また明日からの生活の糧になってもらえればなって思いながら、いつもライブをやってますね。そういう部分は大きいです。

ニューヨークに来られた際は、必ず行かれる場所はありますか。

薫 いつもツアーで来るんでねぇ。時間ないんですよ。今日も12時半くらいにマンハッタンに入って、ここ(会場)入って、それっきりで、ライブ終わったらスグ移動なんで、どこも行く時間ない。(笑)

せっかくのニューヨークなのに。

薫 この取材がなかったら、行けたかもしんないですけど。(笑)

あ! スミマセン。(笑)

薫 いえいえ(笑)。でも、ニューヨークはいつもこんな感じなんです。日本食のお店が多いので、せめてそういうところには行きたいんですけど。

時間あれば行きたい場所ありますか。

薫 行きたい場所……あ。大戸屋あるんですよね。

すぐソコです。ニューヨーク店。日本と全く同じ味ですけど。(笑)

薫 でも、そこには行ってみたいかな。(笑)

最後に、在米の日本人読者にメッセージをいただけますか。

薫 そうですね、自分らも関西からスタートして、東京に移ってずっとやってきたんで、ある意味同じような境遇だと思うんです。10年くらい前に海外ツアーを始めようとした時、まさか自分たちのことをヨーロッパやアメリカの人が知ってくれているとは思わなかったんですよ。海外でライブしないかって言われた時に「そんなん見に来る人なんかいないから嫌や」ってずっと言ってたんですけど、実はたくさんいて。ネットで広まったみたいなんですけれど、結局、それは自分たちの信じている道をまっすぐに行けば、道が開けていくってことなのかなって。少なくとも自分たちは、そうやってきているので。もし、何かやりたい夢があるのなら、そこに向かってただがむしゃらに行くのが、一番なのかなって思います。

 

インタビューの舞台裏★ → ameblo.jp/matenrounikki/entry-12095059731.html

 

Gulliver

 

DIR EN GREY(ディル アン グレイ) 職業:ロックバンド
京(Vo)、薫(G)、Die(G)、Toshiya(B)、Shinya(Dr)によるロックバンド。1997年結成。過激なステージパフォーマンスで知られる。98年、シングル「-I’ll-」がインディながらトップ10入りを果たし、同年11月には異例の速さで日本武道館公演を実現し話題に。99年にX JAPANのYOSHIKIプロデュースでメジャーデビュー。ライブを重ね、国内での確固たる地位を築く。2005年以降、北南米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど約30カ国にわたり公演を開催し、世界的な人気を誇る。来年2月には、武道館での2日間のライブを控えている。
公式サイト

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2015年11月21日号掲載)


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