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インタビュー 布袋寅泰(1)

ギターは僕の英語力以上に僕を表現することができる

「ガチ!」BOUT.162

 

布袋寅泰
現在、東京からロンドンに拠点を移し、音楽制作を行うギタリストでシンガーの布袋寅泰さん。日本でも精力的に活動をする一方で、ロンドン、ニューヨークでライブを行うなど、海外での活躍も目覚ましい。海外に住む日本人の一人として、母国を離れて感じたこと、制作活動の変化などお話を伺った。
(聞き手・高橋克明)

海外での音楽制作活動

11月のニューヨークライブはいかがでしたでしょうか。

布袋 念願のニューヨーク公演が実現できたことを大変うれしく思っています。レコーディングなどで何度も訪れた街ですが、やはりライブは格別。ニューヨークとの距離がグーンと近づいた気がします。

ニューヨークの他、ロンドンでもライブを行われましたが、国によってオーディエンスの反応は違うものなのでしょうか。

布袋 僕の音楽に初めて触れる方も多かったと思いますが、どの会場も皆さんジックリと音に耳を傾けてくれました。「日本で成功したミュージシャン」という先入観よりも、目の前でどんな音を出すかを楽しみにしてくれたと思います。特に僕が手掛けたクエンティン・タランティーノ監督の映画「KILL BILL」のテーマ曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」を演奏した時のオーディエンスの反応は特別です。この曲が世界中の人々に愛されている事を実感しました。ニューヨークのオーディエンスはとても元気がよかったですね! 日本人の皆さんの声援もとてもうれしかったです。

ロンドンに拠点を移された後、自身の製作活動に、変化はありましたでしょうか。

布袋 日本のマーケットで日本人に向けて音楽を作り、そしてパフォーマンスするのと、海外で自己表現するのは大きな差があります。僕のキャリアはBOØWY解散後ソロとなってからも、ギターと歌でビートやメロディーを通じてメッセージを送ってきましたが、シンガーとしてではなく、もう一度純粋にギタリストに戻って勝負をしてみたい、という気持ちが強くなりました。言葉の壁があるということも理由の一つですが、ギターは僕の英語力以上に僕を表現することができると思っています。新しいスタイルのギター・ミュージックをきっと生み出すことができると信じています。世界中のアーティストとのコラボレーションも楽しみです。近い将来、世界発売のアルバムをリリースできるように頑張りたいと思います。

海外に住む日本人として、母国に対して今は何を感じてらっしゃいますか。
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布袋 日本を離れたからこそ感じることのできる日本の素晴らしさもたくさんあります。豊かな自然やきめ細やかな文化、習慣など、日本人として誇るべきものが数多くあることに気づくことができました。と同時に、世界の中の日本という角度で見ると、まだまだ物足りなく思う部分もあります。豊かな日本ですが、その豊かさに満足せず、世界を知り、世界を感じることで、より日本の素晴らしさを広げることができると思います。自分もこれから世界で学び感じたものを、音楽を通じて日本に伝えていきたいと思っています。

布袋さんにとって、ニューヨークというのはどんな街でしょうか。また思い出はありますか。好きな場所などありますか。

布袋 「タクシードライバー」など数々の名画で観た憧れの街ニューヨーク。初めてマンハッタン橋からきらめく摩天楼を見た時は涙があふれたものです。アートとファッション、そして刺激的な文化に満ちたニューヨークのビートが無性に恋しくなる時があります。MoMA(ニューヨーク近代美術館)には必ず行きます。トライベッカのイタリアンもいいですね! ソーホーは少し観光化されすぎたような気がします。ブルックリンも面白そうですね。次に訪れる時は、もっとディープなニューヨークを味わいたいと思います。

北米、特にニューヨークには、夢を持って海を渡ってきた日本人の方がたくさん住まれています。読者にメッセージをお願いします。

布袋 海外に暮らすということは、多くの努力と苦労が伴うことを今自分も実感しています。こうして異国で奮闘している日本人の方と触れ合う機会を持ち、彼らの力強さを尊敬するとともに、大きな勇気をもらいます。夢をかなえることはそう簡単なことではありません。しかしその道半ばだとしても夢を追いかける人はまぶしい存在です。夢を追う同士としてこれからも互いにエールを送り合えたら、と思います。つまずいたり心折れたりしたとき、僕の音楽が誰かの支えになれたら、音楽家として最高の喜びです。世界を抱きしめて、心の空が大きな人になれるよう、お互い頑張りましょうね!!!

hotei3布袋寅泰(ほてい ともやす) 職業:ギタリスト&シンガー
伝説的ロックバンドBOØWY解散後、アルバム「GUITARHYTHM」でソロデビューを果たす。その後、吉川晃司とCOMPLEX結成・活動休止を経て、本格的にソロ活動を再開。「POISON」「スリル」「バンビーナ」など数多くのヒット曲を世に放ち、ロック・ギタリスト&シンガーとして独自のスタイルを確立。プロデューサー、作詞・作曲家としてもミリオンヒットを記録。海外では、1996年のアトランタ五輪閉会式でのギター演奏、2003年には、クエンティン・タランティーノ監督からのオファーにより、「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY(新・仁義なき戦いのテーマ)」が、映画「KILL BILL」のテーマ曲となり世界的にも大きな評価を受け、これまで英国、米国、フランスなどをはじめ世界数十カ国の映画、テレビ、CMなどで楽曲が使用されてきた。

 

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〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2014年1月1日号掲載)


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