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インタビュー 安藤美姫

自分をオープンにして世界広げて

「ガチ!」BOUT.112

 

2012年元日、米NBC局で全国放送されるアイスショー「The Caesars Tribute II」に出演する現役のフィギュアスケート選手、安藤美姫さん。荒川静香さんやサラ・ヒューズ、ナンシー・ケリガンといった過去のメダリストらとの豪華共演で話題の今回のアイスショー。それに掛けた思い、米国での活動、今後の夢についてお話を伺った。(聞き手・高橋克明)

NJでアイスショー「The Caesars Tribute II」に出演

ando1今年の世界選手権、優勝おめでとうございます。

安藤 ありがとうございます。(にっこり)

世界選手権に出場される時と、今回のようなスケートショーとお気持ちはやはり違いますか。

安藤 試合の時は成功しても失敗しても全て自分の責任で終わるんですけど、ショーの場合はやっぱりコーディネーターの方とか、プロデューサーの方とかキャストみんなで作り上げていかないといけないものなので。う~ん…、そう考えると、ショーの方が緊張するかな。

 

あ、そうなんですね。

安藤 試合は失敗しても次がありますし(笑)。特に他の方に迷惑を掛けるというより、全て自分の責任なので。失敗しても「頑張ろう」ってなるし、成功したら…やっぱり「もっと頑張ろう」ってなるんですけれど(笑)。責任感はショーの方が大きいですね。

 

今回の出演者は世界の錚々(そうそう)たるメンバーが出場されます。特に意識されている方はいらっしゃいますか。

安藤 このレベルになると皆さん素晴らしいものしか持っていないので、その場で一緒に滑る機会をいただだけで自分はすごく幸せなことだと思ってるんですね。こういう機会はめったにないと思うので。

はい。

安藤 だから特に意識するスケーターってのはいないです。人が顔も性格も違うようにスケーターも一人一人パフォーマンスの持ち味が違うので。

なるほど。

安藤 ただ、自分がスケートを始めたころにちょうど長野オリンピックがあって、その時の金メダリストだったタラ・リピンスキーさんと同じショーで滑ることができるのは、意識っていうより、すごくうれしいですね。

 

不思議な感じですか。

安藤 そう! 彼女のダブルアクセスを見ながら、自分のダブルアクセルの練習をしていたので。彼女と一緒の舞台に立つのはうれしいし、不思議な感じがします。

世界中でパフォーマンスをされる安藤さんですが、今まででどこの国が一番やりやすかったですか。

安藤 アメリカはやりやすいですね。(日本に比べ)自分はあまり有名な選手ではないので、最初の名前をコールされたときは拍手がちっちゃかったりするんですけど、でも演技をした後は最初コールされた時以上の拍手をもらえるので。やっぱりアメリカって国はスケートの歴史があるので、無名の選手でもその演技で何かを感じ取ってもらえたら、惜しみない拍手を送ってくれる。だから最初と演技後の拍手の大きさが違った時は「ああ、この国っていいな」って。

今回のショーでは観客に何を伝えたいでしょう。

安藤 えっと、まずはこのショーの意味っていうものを、どうして歴代の選手を集めてやるかっていうのを分かっていただけたら、もっと楽しめるんじゃないかなって思います。歴代の選手のパフォーマンス、イコール、スケートの歴史の流れを1回で見ることができるわけなので。(観客は)人それぞれ印象に残るスケーターが出てくると思うんですよ。それだけで、うん、何も言うことはないと思います。感じたままにショーを楽しんでいただけたらと思います。それで、今日初めて来ていただいたお客さまにも一人でも多くフィギュアスケートに興味を持ってもらえたらいいなって。

在米の日本人にも多くのミキティファンがいらっしゃいます。彼らにメッセージをいただけますか。

安藤 いつも応援してくださってありがとうございます。自分はまだ23歳で成長過程にある人間なので、何も言える立場ではないんですけど。アメリカに来て感じるのは、日本にないもの、例えばオープンさであったり、自分をシッカリ持つことであったり。大げさに言うとこっちでは自分をシッカリ持ってないと社会で生きていけないと思うんですよ。フィギュアスケートっていう自分を表現する競技をやっているのでそれを特に感じますね。あとは、私も最初来た時は英語も全く分からずに大変で、ホームシックになったりしたんですけど、まずは心を許せる友達とか作って恥ずかしがらずに英語をどんどん使って、もっと自分をオープンにして世界を広げていってほしいですね。せっかくこっちに来たんだったらその機会を無駄にしてほしくないですね。

安藤美姫(あんどう みき)

職業:フィギュアスケーター

1987年生まれ。愛知県出身。9歳で本格的にスケートを始め、2001~03年は全日本ジュニア選手権3連覇。06年、トリノ五輪に出場、翌年、世界選手権で初優勝を果たす。数々の試合で結果を残す中、10〜11シーズンは世界選手権で、4年ぶり2度目となる優勝を飾った。公式サイト:miki-ando.com/

元日にNBCで放送

世界選手権女王らが豪華共演したアイスショーの模様は、2012年元日にNBC局でテレビ放送される。(東海岸:午後4時〜6時)

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2011年12月24日号掲載)


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