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インタビュー 髙橋真梨子(1)

酸いも甘いもわかって熟成された声
自然体でのぞむ35周年

「ガチ!」BOUT.27

 

 

今年でデビュー35周年を迎え、カーネギーホールでコンサートを行う髙橋真梨子さん。1993年に同ホールで初の海外コンサートを行い、今回、日本人歌手としては異例のカーネギーで2回目となる単独コンサートに挑む。15年ぶりとなるNY公演を前に真梨子さんにお話を伺った。(聞き手・高橋克明)

 

カーネギーホールで15年ぶり2回目の単独コンサートへ

あの、いきなりの質問なのですが、その若さを保つ秘訣って何でしょうか?

高橋 え!?

いや、実はうちは女性社員が多くて、今回のインタビューでアンチエイジング法をしっかり聞いてくるようにって、みんなに送り出されて来たんです。ハードスケジュールをこなされる中、気をつけていらっしゃる事ってありますか

高橋 あー、逆に働いてない方が老けちゃうのが早いっていうか、(暇な)時間があればあるほど、だらけて老けてしまうような気がしますね。だから私はいつも働いていたいんです。皆さんにも是非お伝えしたいのは動いていた方がいいですよって。色んな所に出かけて行ってね。人に見られるような、そういう仕事を率先して選んだ方が私は若くいられると思いますね。

スケジュールが詰まっててもそんなに苦じゃないというか…。

高橋 苦じゃないですね、まったく。ちゃんと声が出るようなスケジュールであれば。2日歌って、1日休んで、2日また歌って、それがちょうどいいローテーションなんです。一番喉にとっていいんですよ。歌いっぱなしだと声が少し尖ってしまったりするので。

やっぱり喉には気をつけられてるわけですね。

高橋 タバコはもちろん吸いませんし、お酒もね、昔は若さに任せていくらでも飲んでましたけど(笑)最近はたしなむ程度。で、すぐ寝ます。寝すぎちゃうとかえって悪いのでだいたい7時間くらいがちょうどいいですね。

15年前のカーネギーホールコンサートの事、お聞きしたいのですが。

高橋 あの時はもう、舞い上がっちゃって、年齢的にもね。覚えているのは客席が思ったより明るくて。最初ぱっと出た時に東京のコンサートに比べて明るいなって。お客さんの顔がよく見えちゃうんですよ。

NYに住んでいる日本人にとってもカーネギーホールは特別な会場だと思います。

高橋 そうですね。でもあまりそういう事を気にせずに自然体でやりたいなっていう気持ちもあるんです。今まで自分の培ってきたもの、35年間やってきたものを出せればいいかなって。それで、お客さんが足を運んで下さって、その中で15年前を思い出しつつ歌えたらそれだけでも幸せだなって。

15年前と今回、コンサートにのぞむにあたり変えたいところってありますか。

高橋 変えたいところというよりも(カーネギーの)あのクラッシック会場独特のアンティークな感じとかあのままでいいんじゃないかなぁって思うんです。

観客のみなさんにここを感じてほしいってところありますか。

高橋 ここを感じてほしいですかー。そうですねぇ、ひとことで言うと自然に出てくる、年相応の歌を感じて欲しいってことですね。それはもう、隠すこともなく、やっぱり体力の限界もあれば声帯も若い頃とは違うと思うんですよ。酸いも甘いもわかってきて、熟成された今の声、長年歌ってきた今の声、それをコンサートの中で見つけて頂ければ私はすごく幸せだなって思います。

年齢とともに味のでる声も、歌もあると。

高橋 この間もね、ペギー・リーさんのコンサートをテレビでたまたま見たんですけど80いくつのリーさんなんですけど、枯れた、い~い声なんですよ。出来れば私もそんなシンガーになりたいし、そういう自然に出てくる歌声をみなさんに聴いていただきたいなって思います。

それぞれの世代にあった、それぞれの楽しみ方ってありますもんね。

高橋 ホントに楽しいと思います、私のコンサート(笑)。それをニューヨークに住んでいらっしゃる方にどれほど楽しんでいただけるかわかりませんが是非楽しんでほしいと思いますね。

真梨子さんの曲にはニューヨークが舞台の歌もあります。ニューヨークの印象はどうでしょうか。

高橋 ニューヨーク、大好き!! もし許されるなら夫婦で一緒にゴルフバックをもって来て、もう15日くらいいて遊びまくりたいなって思ってるんですね(笑)(ゴルフなら)普通、ハワイとかに行くじゃないですか。だけどニューヨークっていう街があって逆にここでゴルフをやってみたいなって。私ざわざわした所に住みたいんです。にぎ

やかな所が好きなんですよ。静かーで、誰もいない所がダメで。そういった意味でもニューヨークって最高ですねー。

最後に読者にメッセージをお願いします。

高橋 ニューヨークってたくさん色んなことがあって、たとえば日本が恋しくなったりすることも多々あると思うんですよ。だけど、私の歌でちょっとでも日本を感じてもらえたら嬉しいなと思います。

◎インタビューを終えて

同席されてらっしゃった音楽プロデューサーでありご主人でもある、ヘンリー広瀬さんにも意気込みを聞くと「あくまで自然体でやりたいんです」とにっこり。「ニューヨークだから東京だからじゃなく、我々のやっている音楽を我々流で伝えたい。あんまり肩肘のはったステージにはしたくないですから、ありのままのステージを皆さんに感じて欲しい。それをニューヨークがどう感じてくれるか、これは逆に私たちにとっても楽しみなんです。そこに接点が見つかればそれだけで一つの成功かなって思っています」。現地直輸入。アメリカナイズされない本物の歌手による、本物のコンサート。穏やかな笑顔の中に本物だけがもつ自信が見えました。

髙橋真梨子(たかはし まりこ) 職業:歌手
ジャズプレイヤーだった父親の影響で、14歳からジャズの勉強を始める。1972年ペドロ&カプリシャスの2代目ヴォーカリストとして歌手デビュー。「ジョニィへの伝言」「五番街のマリーへ」などのヒットをとばす。78年「あなたの空を翔びたい」でソロデビューする。以来、テレビ出演等よりも生のステージを大切にし、93年NYカーネギーホール、94年ロンドン、97年香港での海外公演を含め、毎年精力的にコンサートツアーを行っている。

■コンサート情報

「35周年記念 髙橋真梨子 ニューヨーク カーネギーホール公演 15年振り 再びカーネギーへ」と題し、コンサートを行う。デビュー当時から共に活動しているヘンリーバンドと、代表曲の「桃色吐息」や「for you…」などを歌うほか、NYを舞台にした「五番街のマリーへ」を 披露する。NYを代表するニューヨーク・フィルハーモニックのメンバーとの共演にも注目。

■ 日時:2008年10月31日(金)■ 会場:カーネギーホール

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2008年9月1日号掲載)


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