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インタビュー 加護亜依(1)

背が低くてもおっきい存在になれる国

「ガチ!」BOUT.69

 

昨年、米国のKDDI Mobileのイメージキャラクターに就任したタレントの加護亜依さん。英語やジャズを学ぶため、ニューヨークやロサンゼルスに短期留学をする加護さんに、米国への思いと今後の活動についてお話を伺った。(聞き手・高橋克明)

 

09年KDDI Mobileのイメージキャラクターに

今回、KDDI Mobileのイメージキャラクターになった経緯を教えてください。

加護 以前からアメリカが好きで、今回(芸能活動を)復帰する前にもちょっとだけ滞在してたんですね。それによってすごく考え方も変わり、留学という形ででも、この国とのつながりを持ちたいなって思ってたんです。だからこのお話が来た時は、絶対!やりたいって思いました。あとはKDDIアメリカさんは留学をする学生さんのためのサポートもしているので、そこに一番惹(ひ)かれましたね。

留学したい立場でもあり、留学生をサポートする立場にもなれるし、と。

加護 一石二鳥じゃないですけど、立場的にすっごくいいなって。なんか、すごい、すごい不思議な縁だなって思いました。ちょうどそういうふうに思ってた時に来た話だったので、もう、ホントに頑張りたいって気持ちです。

以前はアメリカのどちらに滞在されてたんでしょう。

加護 少しだけロサンゼルスに。その時にニューヨークにも1週間だけ来て、いいなって思ってて。やっぱりアメリカはどこもいいなって。

アメリカという国のどこに惹かれるんでしょう。

加護 皆さん一直線に、自分のやりたい事をしてる。やっぱり個人主義っていうのにすごい惹かれますね。あとは私にとってもたくさんチョイスがある国だと思う。日本だと、顔が知られてるけど、こっちは皆さん(私を)知らない人なので。当たり前ですけど。(笑)

ご自身にとってもたくさん選択肢が広がる国だ、と。

加護 そう。だから、来るたんびに好きになる。で、アメリカを好きになるたんびに、同時に日本のことも好きになるんですよ。日本の良さをもっと感じることができるっていうか。ほんとにささいなことだけど、おみそ汁がどれほどおいしいか、とかお札の柄がどれほど細かいか、とか。

確かに日本のお札は繊細ですね。

加護 そう! 影がついてたりとか。あとは日本の人はお札をすごく大事にキレイに扱ってますよね。こっちだと(市場に)出回っているお札はどれもボロボロになってて。

あ。こんなとこに、こんなふうに入っていますもんね。(ズボンのポケットからクシャクシャの何枚かのドル紙幣を出しながら)

加護 日本じゃ、そういうふうには絶対に扱わない(笑)。お金やモノをすごく大切にするっていう大事なことを再確認しました。

そうですね。21歳の加護さんに再認識させられました。(笑)

加護 って言いながら、私もこっちのポケットにそのまま入ってましたけど、ハハハ。(5ドル札)

入ってましたね。でも価値観の全く違う二つの国を今は楽しんでいる感じですね。

加護 楽しいです! どっちも味わえるっていうことが。あとは昨日レストランに行ったときもウエートレスが…(と、この数日で経験した日米間のカルチャー・ギャップのエピソードを2~3、きらきらした笑顔で話す)

ホントに楽しそうですね。

加護 どうやら、日本にいると周りにとって、私はとっても変わった人みたいで、お母さんとかにもよく怒られるんです。日常生活でも、もっとこうしなさいとか、人前でものを食べない、とか。学校だと茶髪はダメとか、スカートの長さはどこまでとか。でもこっちだとさまざまな人がいて、誰にも迷惑さえかけなければ、いいんだって感じで。そこが大好きですね。私、とっても自由が大好きなので。でもその自由の重みっていうのも逆に感じることができるし。自由が実はどれだけ大変かとか。

なるほど。そのアメリカで先日、ライブをされました。

加護 歌いましたね、2曲。

観客はほとんどが加護さんのことを知らないアメリカ人でした。

加護 緊張しましたね。でもお客さんもヒューとか口笛鳴らしてくれたり、MC(進行役)さんも盛り上げ上手だったりで、日本とはまた違う良さがありますね。こっちの観客は緊張をほぐしてくれることにとても上手なんだなって思いました。

ジャズに挑戦されたんですよね。

加護 昨年、春風亭小朝さんと二人芝居をしたんですよ。で、そのときに歌うシーンがあって小朝さんに「ジャズやってみたらどぉ?」って言われて。えー、今までジャズなんて聞いた事も無いし迷ったんですけど、でも「じゃあ、ちょっとやってみますかっ」ってなって。

小朝師匠は加護さんの声質に感じるところがあったんでしょうね。

加護 そこからが始まりで、今となってはライブを見に行ったり、週3(回)くらいで練習したりしてます。ジャズってすごい自由なんですよ。いろんな歌い方があって、カッコよくも歌えるし、セクシーにも歌えるし、キュートにも歌えるし、いろんな表現の仕方があって、ジャズはそのすべてが入ってるというか。

加護さんがジャズを歌う、そのギャップはカッコいいと思います。

加護 ホントですか?

やっぱり日本のアイドルというイメージが強いので。将来的にはこっちのライブハウスでも…。

加護 (即答)やりたいです。近い将来、ホントにやりたいですね。

ちなみにニューヨークでまだ行ったことのない行きたい場所はありますか。

加護 あのー、でっかいヤツ。…えっと、

マネージャーさん タイムズスクエア?

加護 違う。ビル。…名前が出てこない。

KDDIの広報さん エンパイアステートビル?

加護 違う。それを見たくって。あの~、あ! ロックフェラーセンター! あの上に行きたいんですよ。

「トップ・オブ・ザ・ロック」ですね。エンパイアステートビルに登ってもエンパイアステートビルを眺めることはできないですもんね。

加護 そうなんですか。

…………。。。。そうです。

加護 そうなんですね。(ニコッ)

観光スポットはそれ以外、ほぼ行かれてるということですが。

加護 ほとんど全部行きました! でも何度行っても飽きないですよね。飽きないし、ご飯も全部同じ味!

飽きないし…。。。。全部同じ味?
 (※ここでマネージャーさんが耳打ちして教えてくれる。「デリの量り売りが好きで、そればっかり行ってるんですよ」)

あぁ、そりゃ同じ味ですね。えっと、ではこれからの加護亜依の目標はなんでしょうか。

加護 「わーるど、わいど」になりたいです。

……。。。。「ワールド、ワイド」?(※ここでKDDIの広報担当者からの耳打ち説明。「昨日、41丁目のワールド・ワイド・プラザの前を通った時に意味を聞かれて、それ以来その言葉にハマっちゃってるみたいなんです」)

加護 「わーるど、わいど」っていいなあって。すごい単純だけど、今の自分には合ってるっていうか。私はどこの国にも染まらない人になりたくて、日本にいても日本に染まらない、アメリカにいてもアメリカに染まらない、そんな自分をちゃんと持っていたいんですね。逆に言うとどこにでも染まれる人になりたい。それはとっても難しいことで、根っこは変わらないけど成長していきたい、みたいな。

なるほど。

加護 で、実は私、背がすごい低いんですよ。

知ってます。

加護 日本にいると、ちっちゃい事が結構なコンプレックスだったんですけど、こっちはシンディ・ローパーとかナタリー・ポートマンとか私の大好きな人は背が低いんですよ。あとダスティン・ホフマンとか。

クリスティーナ・アギレラとか、トム・クルーズとか。

加護 そう!だから、ちびでもおっきい存在になれる国、みたいに思ってんです。でも基本、皆さんおっきいですよね。おとといの撮影でスタジオに入ってきたモデルさんなんて、こんなちっちゃい顔でこぉ~んな長い足で。マネキンが歩いてたみたい。

キリンみたいな人、たまにいますね。

加護 キリンキリンキリン!!!(なぜか興奮気味で) 同じ人間とは思えない!

えっと、悪口になっちゃってます。(笑)

加護 だって、あそこまでいっちゃうと逆に勝った、みたいな。

でも、トップで活躍されているタレントさんで身長の低い方も結構いらっしゃいますよね。

加護 はい! 「ちび イズ ビッグ」ですね。

加護亜依(かご あい)
職業:タレント
 2000年よりモーニング娘。のメンバーとして芸能活動を開始。04年に同グループを卒業後、一時芸能活動休止期間を経て、08年に復帰。現在は、映画・バラエティー番組への出演、KDDI Mobileイメージキャラクターに就任するなど、幅広いジャンルで活動中。来月7日で22歳。

◎インタビューを終えて  小さくてかわいい女の子。お会いする前まで僕が持っていた加護さんのイメージは日本のアイドルが持つ特有のそれでした。実際の加護さんはずっと大人っぽく(小さいのは小さいのですが)確固としたご自身の考えを持った大人の女性でした。(相変わらずの〝加護流〟の言い回しに翻弄=ほんろう=されたものの)今回このプロジェクトを企画され、インタビューにも同席されたKDDIの副社長である野崎大地さんも「最初は正直言って(イメージキャラクターに抜てきするのも)不安はありました。でも会って話すうちに今までの彼女のイメージはメディアによって作られたイメージだったんだなって思ったんですよ。話が終わるころには彼女しかいないって思いました。新しいイメージを彼女と今後また作っていきたいですね」と語ってくれました。

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2010年1月16日号掲載)


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