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ニューヨークのイマを知る情報サイト

インタビュー が~まるちょば

パントマイムはすごいという自信

「ガチ!」BOUT.53

 

これまでに訪れた国、23カ国。招待されたフェスティバル数、150以上。言葉や文化を超えたパフォーマンスが世界で評価されているサイレント コ メディーデュオ「が~まるちょば」が、ニューヨークにやってきた。現在、タイムズスクエアにあるニュー・ビクトリー・シアターで、8日から 14回公演を行っている彼らに、日本と海外の違いや、初めてのニューヨーク公演などについて、お話を伺った。(聞き手・高橋克明)

 

ニュー・ビクトリー・シアターで14回公演

先ほど、初日公演が終わりました。ニューヨーカーの反応は他の国の観客に比べていかがだったでしょう。

ケッチ!(赤モヒカン) 良かったと思いました。一番の違いは声の大きさですね。拍手は他の国と同じくらいなのに、声のボリュームがでかいですねぇ(笑)。アメリカって感じがしました。

HIRO-PON(黄モヒカン) 表現の仕方が違うんでしょうね。盛り上がるのはウォーっていう声の方。日本は声というよりどっちかっていうと拍手の方が大きいんですね。

各国の盛り上がり方を誰よりもお二人は肌で感じて来られていますよね。

HIRO-PON そうですね、国によって“間”って言えばいいのかな、

ケッチ! うん、確かに違う、違う。

HIRO-PON ツボの入るところが違いますね。でもまあ今日はまだ初日なんで、もうちょっとやってみないと分からないですけど、最初っていう意味では非常にやりやすかったです。

特にお子さんたちの反応がすごかったです。僕の隣に座ってる子なんか、もう興奮し過ぎてトランス状態でハァハァ言ってました。君、大丈夫か? みたいな。

HIRO-PON (笑)。でも劇場側からは、子どもが多いので下ネタはカットしてくれって言われてまして。

え、そうなんですか。

ケッチ! そう。だから9割はできない。

ダハハハハ。

HIRO-PON 残りの10%で勝負するしかない。(笑)

ケッチ! その辺もアメリカならではって感じですね。

ヨーロッパは下ネタにわりと寛大だったりするんですか?

HIRO-PON 時間帯にかかわらず(笑)。子どもがいてもやれますね。やります。

ケッチ! 僕らの下ネタ、そんなにやらしくないんですよ。子どもには分かんないというか、一緒に盛り上がれるというか。

会場の子どもたちが一斉に「Behind You ! Behind You!!」と叫ぶくだりは、僕たちの世代からすると「志村、後ろ!、志村、後ろ!」を思い出させてくれるような…。

HIRO-PON そう! そ~なんですよ(笑)! 僕たちの中では、あれを「志村後ろの法則」と言っててですね、

ケッチ! ネタを作る時もここで「志村後ろ」入れとこ、みたいな。

HIRO-PON 本番中も一番楽しんでやれるというか、I know, I knowみたいな。

「志村、後ろ」はやっぱり世界共通なんですね。ドリフは偉大だ。

ケッチ! 特に、子どもは喜んでくれますね。

あの~、答えられる範囲でいいんですが、世界中を回られて一番反応の良かった国ってどこですか。

ケッチ! マレーシアが意外と、

HIRO-PON うん、やりやすかったですね。ニュージーランドもこう、大ざっぱだったりしますけど、ちゃんと見て理解しようとしてくれてた気がします。

ケッチ! あと、韓国なんかもすごい盛り上がりますね。

ヘー、そうなんですね。

HIRO-PON 韓国は隣の人が盛り上がってるだけで、自分も盛り上がるお祭り好きなところがあるから、舞台の上が見えていないであろう後ろの方の人まで盛り上がる。

ケッチ! 絶対見えてないのに。

(笑)。やりにくかった国はありますか。全然、盛り上がんないような…。

2人 ○○○○ー!(同時に即答)

ダハハハハ。ハモんなくても…。

ケッチ! ギャグのセンス自体が違うというか…。

HIRO-PON 基本的に幸せな国なんで幸せ過ぎちゃってるのかな。

「エジンバラ演劇祭」でタップウォーターアワードを受賞した、イギリスではどうでしょう。街を歩いていると、子どもたちから声を掛けられたり、知名度もすごいとの事ですが。

ケッチ! エジンバラだとフェスティバル中は声を掛けてもらう事もありますね。ただ、最初はチャイニーズ・モヒカンって呼ばれたり(笑)、最近ですね、「が~まるちょば」って覚えてもらえるようになったのは。

タップウォーターアワードはとても栄誉ある賞ですが、受賞後、日本において何か変化はありましたか。

HIRO-PON 全然ないです(笑)。もっと、“来る”と思っていたんですが。

ケッチ! でも気持ち的には自信になりましたね。取ろうと思って、取りにいって、取れたので。自分たちが頑張れば、ちゃんと評価してくれる人たちは、いるんだっていう事も分かったし。ただ、日本にはなかなか伝わらなかったですね。やっぱり日本って、アメリカに目が向いているじゃないですか。

HIRO-PON だから今回のニューヨークも、せっかく招待していただいているので頑張りたいなと思っています。

言葉じゃなく ビジュアルの力で

受賞した事でパントマイムに関しては負けないという自信があると思うのですが

HIRO-PON う~ん、自信はないわけではないんですけど、どっちかっていうと僕たちうんぬんというより、パントマイムというもの(自体)に自信を持っていますね。パントマイムはすごいんだっていう。信じているからこれだけできるというか、自分のやっている事を信じられるというか。だから、まだまだ、もっともっとやれるというふうに思ってます。

ケッチ! 「信号の(表示されている)手のひら」ありますよね。DO NOT WALKの横断歩道の。あれもマイムですよね。言葉じゃなく。ビジュアルの力だと思います。

なるほど。最後にこれからの「が~まるちょば」はどうなっていくのでしょう?

ケッチ! 面白いことをやるアジア人、パントマイムをやるアジア人もいるんだって事を世界に知らしめたいですね。そのためには一番手っ取り早い方法は何かっていうと、ハリウッド映画かなって思いますね。

◎インタビューを終えて 当初、写真撮影はNGだったところ、急きょ髪の毛のトサカをもう一度、逆立てて撮影に応じて くれました。舞台の上同様、インタビュー中もプロのパントマイミストであり続けるお二人でした。彼らに関しては何より舞台を見てください。とにかくステー ジが最高に面白く、あっという間に時間がすぎていくこと請け合いです。場所はタイムズスクエアのど真ん中。公演は24日まで。ぜひ、足を運んでください。

が~まるちょば 職業:サイレントコメディー・デュオ
パントマイムのソリストとして活躍していたケッチ!(赤いモヒカン)と、HIRO-PON(黄色いモヒカン)が、運命的な出会いを果たし、1999年に結成。「が~まるちょば」とは、グルジア語で「こんにちは」の意味。徹底して作り込んだ舞台公演と、ライブ感爆発のストリートショーの2つを軸に活動。世界が認めたアーティストとして評価されており、現在も1年の約半分は海外公演ツアーを行う。日本国内においても、フェスティバルや劇場公演のほか、イベントやテレビ、CMなどでのパフォーマンスは、年齢を問わず大好評を博している。Newsweek日本版「世界が尊敬する日本人100」に選出される。公式サイト:www.gamarjobat.com

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2009年5月16日号掲載)


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