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NY歴史問題研究会会長・髙崎康裕氏が新年おめでとう

気高く、勁き国を目指して

 

高崎康裕氏

 

昨年の日本の政治を振り返る時、安保法案審議の際の喧騒が先ず思い浮かびます。それまでの極端な反対報道の所為もあってか、法案可決後の世論調査での政権支持率は下落しました。この傾向は特定秘密保護法案成立時も同様でしたが、日本の自立性と国力向上に資する政策が支持率の低下を招くのは何故なのでしょうか。

総理が「日本を取り戻す」為の政策に挑めば挑むほど、新聞、テレビが伝える支持率は下がり、それが「民意」として伝えられます。集団的自衛権の行使容認の必要性を考える前に、「徴兵制になる」「戦争に巻き込まれる」といった、論理性のない情緒的な言葉に扇動された「民意」が形成拡大され、それが政治を怯ませ、後退させていくとすれば、それは国民に「大事」の存在を気づかせることなく、日本の自主性、独立性の確保という命題から常に国民を遠ざけていくことになるでしょう。

「国家とは現在生きる者、既に逝った者、そして将来生を享くべき者の共同体である」というE・バークの言に従えば、今を生きる私達には過去と未来の結節点に立つ者としての責任があります。「民意」とは有権者の意向のことですが、歴史感覚を持たない限り、有権者は今を生きている者の代表でしかありませんし、自国の長く深い歴史に思いを致すこともないでしょう。

国家の活力の根幹は歴史と伝統の連続性にあると言われます。七十年前の敗戦で断ち切られた日本の歴史の連続性を回復させることが、気高く、そして勁(つよ)き国家の再興への途であると信じる所以もそこにあります。

(2016年1月1日号掲載)


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