〈コラム〉ケン青木の新・男は外見 第96回

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3D business man checking himself on the mirrorr isolated over white

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日本の男性諸氏に充分行きわたっていない、また、きちんと認識されているとは言えない素養の一つに、自身を公の場で正しくプレゼンテーションする技術と言いますか、ノウハウがあるように思われます。つまり場に合わせた正しい装い方です。紳士服に携わって30年以上経ちますが、残念ながらこの思いは今日まで変わりません。本当にもったいないことです。

以前にも同じ例を書いたことがあると思いますが、昨今日本において結婚式に欧米の方が参列されることは決して珍しくなくなりました。欧米の男性が日本の男性並みか、それ以上にきちんと着物を着こなして参列されたならば、皆さんはその男性をどう思われることでしょう? 逆にその男性が着物のルールを無視して、でたらめな着方で、しかもニヤニヤ登場したならば皆さんはどう思われるでしょうか?

前者の男性に対して悪い感情を持たれる方はおそらく一人もおられないでしょう。むしろ尊敬の念さえ持たれるのではないかと思います。逆に後者の男性に対してはそうとは言えない部分もあるのではないでしょうか。東洋人としてこちらで生活している私たちは、彼らと全く逆の立場にいると言えるのです。

一つアドバイスと致しまして、ご自宅の玄関に姿見を備えられることをお奨めいたします。そして毎日外に出られる前にご自身の姿を1分間だけでいいので、ただじっとボンヤリとご自身が服を身に着けた全体の輪郭、アウトラインを眺めてみるクセをつけるようにしてみてください。面白いもので、このような時の1分間はかなり長く感じるものなんです(笑)。洋服を身に着けたご自身の外見を客観的、冷静に見る習慣を持つことはとても大事なことなのです。それではまた。

(次回は11月14日号掲載)

32523_120089421361491_100000813015286_106219_7322351_n〈プロフィル〉 ケン青木(けん・あおき) ニューヨークに21年在住。日系アパレルメーカーの米国法人代表取締役を経て、現在、注文服をベースにしたコンサルティングを行っている。日本にも年4回出張。

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