ワールドトレードセンター敷地内に新たな劇場施設 2023年開業予定

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ワールドトレードセンターの敷地にキューブ型の新たな劇場施設「ロナルド O. ペレルマン・パフォーミングアーツセンター(Ronald O. Perelman Performing Arts Center 、略称PAC)」が建てられることが正式に決定し、2023年開業を目指し現在建設作業が進められている。同施設建設にあたり、7500万ドル(約82億円)もの寄付金を贈呈した資産家のロナルド O. ペレルマン氏の名がつく施設名となった。

2003年にワールドトレードセンター跡地の再開発を目的とする長期の開発計画が立てられ、当初から舞台劇場の建設案は含まれていた。しかし度重なる予算や建築会社の変更により計画が進行しておらず建設が始まることはなかったが、2006年に前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏が国立9月11日記念館・博物館の会長に就任。2020年にはPACの会長に就任したことで計画が大きく前進。

レストランやロビーのデザインはロックウェル・グループ(Rockwell Group)が担当し、施設全体のデザインはブルックリンに拠点を構える建築会社REX(レックス)が中心となって手がけることが決定。高さ138フィート(約42メートル)ある同施設は外壁に白の大理石が用いられ、日中は太陽光が室内に差し込みインテリアを照らして明るい空間を作り出す。一方で夜はライトアップの光でより一層輝きを放ち、暗闇に輝く巨大なキューブとなる。

施設内には大階段、劇場、バー、レストラン、屋上のカフェテラスなどが含まれる予定で、建築士によると施設内の壁は可動式でコンサートの規模や目的に応じて部屋の広さの調整ができるという。合計で11通りのバリエーションが可能な三つの劇場は99人から1200人までの観客を収容でき、さまざまな施設に有効活用できる。今後は世界中の若手アーティストから著名なベテランアーティストが集う場となるだろう。
【ウェブ】www.theperelman.org/

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