インタビュー 木梨憲武

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ニューヨーカーがどう感じるのか楽しみ

「 ガチ!」BOUT. 218 

20年にわたり、作家としても活動を続けている「とんねるず」の木梨憲武さんが、ニューヨーク、トライベッカのギャラリーで海外初の個展を開催。ニューヨーク入りした木梨さんに、オープニング前の心境などを伺った。(聞き手・高橋克明)

 

ガチ-木梨憲武

 

初の海外個展ツアーNYで開催

初の海外個展ツアー。ニューヨークでの開催はご自身の希望ですか。

木梨 どっかやらしていただける場所があれば、と。去年から今年にかけて日本全国の大きな美術館でやらせていただいたので、スタッフに「じゃあ、次、ニューヨーク行こう。ロンドン、シンガポール行こう」って。イメージを言うのは勝手なんで(笑)。どんどん行こうって。

もちろん、大好きなハワイも…。

木梨 ハワイは打ち上げを含めて、最終地点(笑)。ニューヨークで始まるワールドツアーはハワイで最終、一回りっていうね。ハワイはあくまで打ち上げなんで。(笑)

ニューヨークには世界のエンターテインメントの中心というイメージがあると思うのですが、来場するニューヨーカーには、作品を見てどう感じてほしいでしょう。

木梨 (海外開催は)初めてなんでね。逆に、どういうふうに感じていただけますかってことが楽しみ。「なんか、好き」とか「嫌い!」でもいいんです。「(心に)響く」「響かない」「多少、響く」「まぁまぁ響く」、あるいは「なんにも感じない」って方もいるかもしれない。初めて見るこの街の人がどう感じるか楽しみですね。

憲武さんの作品は、あの(ジャン=ミシェル・)バスキアや(キース・)ヘリングを彷彿(ほうふつ)とさせる、と言われています。

木梨 どうでしょうかねぇ…。色の組み合わせだったり、テーマだったり、線であったり、抽象画に関して言えば……そうだなぁ…昨日もね、チェルシーのギャラリーを取材がてら、たくさん見させていただいて、意味合いが分かんなくても何かを感じ(る作品があっ)たり、強い印象だったり、強いお値段だったりね(笑)。やっぱりトップの方たちが、このチェルシーエリアにそろってて。取材とはいえ、たくさんの作品を見させていただいたのは大きいですね。2年前はMoMA(ニューヨーク近代美術館)の取材にも行かせていただいたんですが、今回は「おじゃまします」ってことで、初めて自分が参加させてもらうんでね。すっごく光栄だし、感謝ですね。

会場の設営も終わり、いよいよ明日オープニングです。

木梨 今日、てか、今、さっき(設営が)終わったの、ここ。スタッフみんなでね。やっぱり、ここ1カ月半くらい、ずっと待ちに待った“今日”みたいな感じです。うん。やっと“今日”になったという。この設営が一番楽しい日なんでね。

オープニングより、設営の方が…。

木梨 そうですね。あとは明後日の打ち上げ(笑)。でも(オープニングも)レセプションのお友達も含めて、関係者が日本からいっぱい来てくれるみたいなんでね。

楽しみですね。

木梨 ホントはさ、気持ち的にはここにずっといて「いらっしゃいませ」ってやりたいんですが、なかなかスケジュールがね。テレビ撮影もあって。そうなるとみんなの打ち上げが、ね(できない)。(笑)

……打ち上げの話ばっかりです。(笑)

木梨 そう、打ち上げが一番大切。(笑)

絵を書く時はテレビタレントの「ノリさん」とはまた違う自分になったりしますか。

木梨 精神的には一緒なんです。表現の仕方が違うだけで。ここに来る前にも、久しぶりにドラマやらせてもらったり、その前は歌手活動みたいなものもやらせてもらった。で、こういう個展をやらせてもらったり。しかもニューヨークでね。ある意味全部一緒(の自分)ですね。日々、なんとなく、2週間単位で(やることが)変わっていくと、いつも新鮮でいられますね。やらせてもらえるのであれば、なんでもやらせてもらいたいしね。

なるほど。今回の個展で(石橋)貴明さんからの反応というのは…。

木梨 貴明はね、自分の誕生日会で忙しかったみたい。

(笑)

木梨 オレはほら、こっちで忙しかったから。(笑)

では、奥さまやお子さんたちの反応は…。

木梨 基本的にオレの(個展の)プロデュースは、(妻の安田)成美さんが全部やってるんで。今日のこの(ギャラリーの)レイアウトもほとんどそうじゃないですか。

心強いですね。もともと絵を描くきっかけはなんだったんでしょう。

木梨 どこらへんからってのは、ちょっと覚えてないんですが、番組のワンコーナーから、なんとなくスタートして。岡本太郎先生のマネをして、木梨憲太郎画伯として、先生を演じてたっていう。

はい。(笑)

木梨 芸術は爆発していいんだ、と。

はい。(笑)

木梨 太郎先生のメッセージを借りながら、絵も描いたことないのに、番組のコーナーで爆発してたことが、きっかけなんですね。

20年前、拝見してました。

木梨 あ、そう(笑)(在ニューヨーク歴は)何年?

15年になります。

木梨 いいですね。(日本には)帰りたくない?

今は、まだ。

木梨 いいねえ(笑)
ガチ-木梨憲武

憲武さんもニューヨークにはよく来られているイメージがありますが、来ると必ず行かれる場所はありますか。

木梨 その昔はね、来ると必ずアトランティックシティーに通わせていただいたのですが、今は、もう、ね。体力的な面も含めて(笑)。あ! 昨日は(ミュージカルの)「ライオンキング」観て、で、素晴らしい作品で、で、半分寝てました。(笑)

時差に(笑)、

木梨 やられながら(笑)、あのすごいステージを観ながら…ゆっくり落ちていく…で、また起きて、「すげーっ!」て言って…で、落ちていく。2時間半のステージのうち、その繰り返し。1時間は楽しかったです。

他に今回の滞在で行かれたい場所はありますか。

木梨 どこも行きたいんですけど、このニューヨークの渋滞事情がすごすぎて、イライラし始めたんですね(笑)。さっきも「中(道)入っちゃいけない!」「外から回れっ!」って、延々。こんな混んでるイメージなかったんですけど、昨夜も土砂降りの雨に(気持ち的に)ヤラレて、結構ブルーになってたので、強い酒を飲んでみたんですけど。

あははは。

木梨 どうりで今日グッタリしてるわけです。調整ミスです。

ますますニューヨークよりハワイがお好きになってしまいますね。

木梨 ハワイは打ち上げ会場! いやいや、好きですよニューヨーク。自分が20代、30代のころであれば、「あ。来ちゃいたいな」っていうのはニューヨークとロンドン。(当時は)レギュラー番組に追われてた時代でしたから。

それでは、最後にニューヨークに住んでいる日本人に励ましのメッセージをお願いします。

木梨 この渋滞をどうクリアして…。

(笑)

木梨 いや、真面目な話。一日の有効な過ごし方をね、渋滞に邪魔されないように…いや、ちょっと待って(笑)。メッセージ、それじゃない方がいい。

……渋滞と打ち上げの話ばっかり。(笑)

木梨 今、一番大事なことなんでね(笑)。この街で、皆さん過ごし方はそれぞれでしょうから……。

はい。

木梨 ……うーん、そうだなぁ、やっぱり、地下鉄を使っていただいて

(笑)

木梨 路線をどう動いて、どう段取りしながら、動いていくか。それによって充実した日を過ごせるか。それに気をつけると、いい回りするんじゃないですか。それを頑張ってください。(笑)

 

★インタビューの舞台裏★ → ameblo.jp/matenrounikki/entry-12090272442.html

 

ガチ-木梨憲武

木梨憲武(きなし・のりたけ) 職業:タレント、作家
1962年、東京生まれ。80年とんねるずを結成し、タレントとして活躍する一方で、アトリエを持ち、作家としても活動。97年に絵本「のりたろうのーえほんのーはがきのー。」を出版し、98年には東京・営団地下鉄(現、東京メトロ)ポスター制作をはじめ、本の表紙やCDジャケットなどを手掛けながら個展を開催するなど、豊かな才能を発揮。絵を本格的に描き始めるきっかけとなったのは、94年に放送されたバラエティー番組。木梨が画家に扮し、”憲太郎画伯”がパリで風景画を描くという内容で、その年に番組企画で初個展を開催。タレントとして活躍する一方で、制作も精力的に続け、その後も個展を開催している。

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

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