〈コラム〉足のトラブルとカイロプラクティック(上) まずはご家庭で足裏チェックを

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第137回

 

足のトラブルとカイロプラクティック

多くの人が足や体の痛みを抱えながら、日常生活を送っています。足や体が痛いと全てがつらく、何をしても痛いのです。痛みや不快と毎日付き合いながら暮らしている方も少なくないのではないでしょうか。

ひざの痛み、足の痛み、腰痛、外反母趾(ぼし)、O脚など脚の形が気になる、脚のむくみや疲れ、「まめ」や「たこ」、靴ずれなど、多くのトラブルの原因は足のアーチ(土踏まず)の崩れによって引き起こされます。

足は狭い面積で、人間の体の一番下で重い頭や体を支えています。人間が立つ時には、足の親指の付け根部分(母趾球)・小指の付け根部分(小趾球)・かかとの3点で立ち、5本の指で安定され立っています。片方の足には28個の骨があり、これらの骨が筋肉・腱・靭帯でつなぎ組み合わさることで、アーチを作ります。私たちの足の裏(土踏まずの部分)には三つのアーチがあり、足の親指付け根部分から小指付け根部分にかけての横のアーチ、足の親指付け根部分からかかとにかけての内側の縦のアーチ、小指付け根部分からかかとにかけての外側の縦のアーチの三つのアーチです。このアーチのおかげで立つ・歩く・走るといった、人間の足が持つ動作ができるのです。足のアーチのバランスが乱れると、足のトラブルだけではなく、体全体の姿勢にまで影響が引き起こされます。

まずは、アーチのバランスが乱れているかどうか、ご家庭で簡単にチェックできる方法をご紹介します。正面を向いて普通に立ってください。
(1)爪先の開き具合 開いている方が大きい方の足に問題があります。
(2)片足で立ち膝を曲げる バランスが悪い方の足に問題があります。
(3)両肩の傾き 肩が下がっている方に問題があります。
その他にも、以下に該当するものが多い方はアーチの崩れが進んでいる可能性があります。

●足の指でタオルなどをつかもうとしても、力が入らない●足が疲れやすく、むくみやすい●靴の底の内側だけ、または外側だけが極端に擦り減る●「たこ」や「うおのめ」がある●巻き爪、爪が小さくなっている●足の指が開きにくい●土踏まずのアーチがなく平ら●足の指先が冷たく、ガサガサしている―。これらの一つでも当てはまるものがある方は、アーチのバランスが崩れている可能性があります。

アーチが崩れると本来持ち上がっているべき部分が下に下がるため、その部分が刺激や摩擦を受け、角質が硬くなります。また、足の機能が低下し、血行が悪くなるため、むくみや冷えにもつながります。

当院では、患者さまに「インソール」をお勧めしています。「インソール」とは、靴の中敷きのことです。最近では、メモリーフォームや柔らかい素材などの中敷きが既に入っている靴も店頭で見られるようになりました。確かにフワフワしたインソールの靴も履いていて気持ちがよいと思いますが、当院では患者さまそれぞれに合わせたインソールをオーダーすることができます。3点のアーチがしっかり安定していれば姿勢も安定します。インソールを使用することにより、足の裏のアーチがサポートされ、足の歪(ゆが)みを矯正します。それにより、歪みが原因で起こる体の痛みや足の問題が改善されます。

次回はフットスキャンとインソールについてお話しいたします。まずはご家庭で足裏チェックをしてみてください。気になる結果が出た場合は、ぜひカイロプラクターに相談してください。
(次回は2月11日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

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