「幹細胞再生医療」で講演会

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「パーク・アベニュー・ステム・セル」クリニック主催

 

ジョエル・B・シンガー医師の講演には多数来場、熱心に耳を傾けた=6月28日、ニューヨーク(撮影:池浦)

ジョエル・B・シンガー医師の講演には多数来場、熱心に耳を傾けた=6月28日、ニューヨーク(撮影:池浦)

 

ミッドタウンで6月28日午前、「パーク・アベニュー・ステム・セル(Park Avenue Stem Cell)」クリニック主催による「幹細胞(かんさいぼう、Stem Cell)再生医療」について日本人向けの講演会『幹細胞で何ができるの?』が行われた。同クリニックは再生医療の一つである「幹細胞再生医療」外来を置くクリニックで、実際に日々治療を行っているジョエル・B・シンガー医師が講演を行った。エール大学医学部大学院を卒業したシンガー医師は、この先端医療技術を使い、整形外科領域、泌尿器治療、勃起不全(ED)治療、心肺治療や神経治療、自己免疫疾患の治療などさまざまな領域での治療を実施している。

 

シンガー医師の説明の下、施術室を見学=同

シンガー医師の説明の下、施術室を見学=同

 

講演は30分のビデオを鑑賞した後、幹細胞とは何か、普通の細胞とはどう違うのかという話をし、最後に参加者がシンガー医師の説明の下、施術室を見学。同医師は幹細胞を「普通の細胞のように生まれて死んでいくのでなく、自らを再生することができる細胞」で、私たちの体の中の組織の中にもともと入っており、「それがあるおかげで、けがや病気は治癒していくことができる、その働きを担っているのが幹細胞。治療では幹細胞が豊富に含まれた溶液を投与する」と説明。しわや、皮膚のたるみなどは幹細胞を使って処置できるものの分かりやすい例だと言う。

また特に効果が高いとされるものが神経系の治療で、治療が長期になるが、1年半から2年ほどで確実な効果を出せることが多いとシンガー医師は話した。緑内障や目の中の神経の問題、薄毛の解消などにも効果が実証されているという。何回か治療しなければいけない場合は、自らの幹細胞を体から取り出し、いわゆる「バンク」に貯蔵しておいて後ほど使う、という仕組みも既に整っているそうだ。

ジョエル・B・シンガー医師

ジョエル・B・シンガー医師

講演後の質疑応答では、参加者から自らや家族の病状にも幹細胞治療の効果があるかを問い合わせる質問が相次いだ。

同医院では、日本語と英語で直通ダイヤルを設置している。幹細胞治療で対応できる診療科目は幅広いため、初回のコンサルティングは無料となっている。

「パーク・アベニュー・ステム・セル」クリニック
【電話】917-721-7551(日本語スタッフ直通)、917-261-4586(英語スタッフ直通)
【住所】346 E 51st St, NY, NY 10022(bet 1st and 2nd Ave)
【ウェブ】http://parkavenuestemcell.com/

(2017年7月8日号掲載)

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