何がリスクであるかを考慮することが最重要…私の得意なことと言えるかもしれません。

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米国の雇用レポートはほぼコンセンサス予想通りでした。考えてみてください。米国は3億人強の人口です。雇用増の予想は20.0万人でしたが、数字は19.2万人で予想よりも8千人少なかったです。エコノミストの予想はその数字に近かったという事実は驚くべきことだと思います。

FXStreetから先月、非農業従事者雇用(NFP)がどうなるのかを尋ねられました。これが今月の予想でした:

グレッグ・ミチャロフスキー・FXDDチーフ通貨アナリスト:
「雇用のトレンドは3か月の平均が12.9万人に減少し、12月以来打撃を受けました。これは2012年7月以来の最低の平均です。比較点として、2013年の平均の月間の雇用増は19.4万人でした。言うまでもなく、今年はスロースタートで始まっています。」

正直に言って、大量のデータを駆使し、各情報の影響の重み付け行い、20.0万人という数字をはじき出す複雑なモデルにその全てを落とし込むという優れた計量経済学モデルを利用する経済学者が得意とする予測を、私は正当化しようとしていただけでした。

今月の私のモデルは、最高レベルの賢明な分析から予測し、ストーリーが予測した数字に合うものかどうかを判断することでした。ただ、19.4万人の2013年の平均値が分かっていたということだけです。それは天候の影響ではなく、合理的に推測しました。それで、ビンゴ(当たり)!でした。予想は19.5万人です。数字は19.2万人となっています。凄いでしょう?(でも実際はラッキーだったと思っています。)

2月に、1月の雇用増を推測してみました。(先月は締め切りに間に合いませんでしたが)これがその時に私が出した内容です:

グレッグ・ミチャロフスキー・FXDDチーフ通貨アナリスト:
「天候は12月の問題でした。労働省はレポートで天候について直接言及していました。1月の天候は米国の多くの地域で好転しませんでした。その結果、人々は再度、外に出ることができず、今月の雇用増はトレンド以下の増加となると予想しました。」

今回は、エコノミストの予想は18.0万人増でした。前述のとおり、私の予想は通常、エコノミストの予想と異なります。しかし、2月に私は方向転換を行い、予想はエコノミストの予想よりも5.5万に少ないものとし、2013年の19.4万人の平均増加から6.9万人離れてたものでした。天候の要因があってもその予想を正当化することはできませんでした。1月は12月のように極めて寒く、雪も降り、大変でした。

その日の数字は11.3万人でした。私の予想は1.2千人分外していました。最もスマートな予想をしたという意味では悪くはありませんが、再度、私は自分がラッキーだと思っています。

もちろん、私はリスクを重要視しているため、この主要イベントの前にどういう数字となり、そうならないかもしれないという考えを持つことはたいしたことではありません。前述のとおり、米国には3億人の人がおり、私から見れば、5万人(あるいは10万人)のプラス、マイナスはあり得ることで、説明することはでき、翌月に修正されるか、単に無視されることもあり得ます。言い換えると、私の見解は、何でも起こり得るということであるため、数字の「賭け」はちょうど、ラスベガスに行って、黒か赤かに賭けるようなものです。ルーレットを回せば、何が起こるのかが分かります。

そうであっても、数字がリリースされた後に、ストーリーが少し変化しています。その時点で、ルーレットが回れば、赤か黒かが分かります。しかし、警告があります。それは、ルーレットはピップが毎回変わる中でルーレットが回っており、あなたが退出するまであなたの賭けの判定は同じままです。市場が1.3698から 1.3699に動く時、上昇時はそれが黒の上に止まり、下落時は赤の上に止まるとルーレットの回転を考えると、1.3699から1.3700への値動きとなる場合、もう一回の回転となり、黒となります。雇用レポートが出て来た時、リリースの何秒かの間に起こる多くの回転と大量の回転がしばらく続き、その間にトレーダーの心配や恐れが高まります。

2月7日に-18.0万人増となることが予想されていた1月のレポートは、その代わりに11.3万人となり、ドルは打撃を受けると予想していたものの、EURUSDは上昇することになります。ルーレットの回転はしばらく黒(EURUSDは上昇)となります。

確かに8:30から8:35AM(米国東部時間の5分間)で価格は1.3569から1.3641に上昇し、71ピップスの増加となりました。黒と出たルーレットの回転が何度もあり、市場が上昇し続けると思った多くのトレーダーがいました。

さて、最初の5分足でその日の高値となり、その高値から価格は1,3575の安値に反転しました。(リリース時の安値のちょうど手前です)上昇の黒に賭けて、最初の5分間の上昇で満足していたトレーダーは、一気に笑顔から困惑してしまう赤が出続けるルーレットの回転に遭遇してしまいました。

以下のチャートを見ると、最初の40分程度のトレーディングは何度も回転しており、最初の5分は黒でした、次の10分間で何度も赤となりました。回転が落ち着いてきたのは最初の40分が終わった頃です。

市場が落ち着き始めた頃、市場がテクニカルなレベルに反応し始めたため、どうなるのかを予測することができました。最初のヒントは1.3602レベルでの100日移動平均でした。最初に価格はそのレベルでの100日移動平均の下に留まっていました。(以下のチャートを参照)

そのレベルを維持する時、トレーダーは回転を予測し始めることができました。少なくともリスクはそのレベルで確定することができます。その下では弱気、その上の値動きで強気ということです。

価格が下げている場合、赤、または下方向の回転でどこに止まるべきでしょうか。200バー移動平均(下記チャートの緑線)がそのスポットです。1.3602での100日移動平均の様に、リスクはそのレベルで確定されます。サポートとレジスタンスが定まり、一旦レンジが定まれば、トレーダーはレンジ内で取引するか、ブレイクを求めることができます。ルーレットの回転が減速すれば、それで恐怖感が消えていきます。トレーダーは値動きが静かになると、それほど感情的にはなりません。

結局は、価格は強気のトレンドに戻り、価格が1.3602レベルの上に戻る時に、その日の高値に向けて戻り始めます。回転はスローで、興奮があまりありませんが、毎回の黒の回転で上昇が強くなり始めます。(各ティックアップ)その途中で赤がありましたが、それほど大きくは続きません。さらに、回転数は通常ペースになってきていました。リスクが確定され、限定されることが可能でした。リスクは少なくなっています。

金曜日の市場は回転が減速し、厳しい状況でした。今日の5分足チャートをみると、100日移動平均も2月の時と同様に「有効」でした。価格はそのレベルでサポートされており、そのレベルを下抜けました。そのポイントで、その価格に対して多くの売り手(赤の回転)が出て来て、下げ続けるはずでした。しかし、それは起こらず、バイアスは上昇方向に強まりました。

最後の数時間で、価格のボラティリティがなくなって来て、トレーダーは上側での200バー移動平均でさらに狭いレンジと下側での日足の38.2%でリスクを確定し始めることができました。(下記チャート参照)今日の問題は、1日が終わり、週末が目前ということです。(週末要因のリスクがあります。)そのため、今日は不発でした。

NFPは予想通りの結果であったという事実があるため、それ相応の値動きとなったのだと思います。

ポイント(レッスン)は私にとってリスクは最重要であるということです。NFPを予測するということは楽しいメンタルのチャレンジであるかもしれませんが、それは単に運任せであり、その数字が分かっている(または分かっていると思っていても)からと言って、市場がその通りに動くわけではありません。

トレーディングは、リスクが判断できなければ、運任せになりえますが、リスクが確定できれば、ルーレットの回転は保証されませんが、少なくとも、リスクは限定することができます。
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