作田貴志氏、参加者と共に「出版の将来」考察
NPO法人JaNetが主催する活動「Future Japan! MENTOR Network(FJMN)」は4日、マンハッタンのニューヨーク日系人会館で、Kodansha USA, Inc.の最高執行責任者(COO)である作田貴志氏をゲストスピーカーに招き、講演会を行った。
Kodansha USA, Inc.は、日本の小説や「進撃の巨人」を含む人気コミックを英語に翻訳し、プリント・デジタル版両方を米国で出版している。
作田氏は講演で、出版業界における日米の考え方の違いや現状を、過去の販売推移や統計を図表で示しながら解説。また、米国でも大型書店が閉鎖される出版不況を説明し、「今後の出版業界はどうあるべきか」について参加者と意見を交しながら考察した。また「デジタル化が進み、将来、紙の出版物はなくなると思うか」という質問を投げ掛けると、参加者の意見は二分するなど、会場は盛り上がりを見せた。
最後には映画業界から転身した自身のキャリアを振り返り「世の中は何が起きるか分からない。ただ会社を選ぶよりも、自分がやりたい、能力を伸ばせる仕事を選んだ方がいい」と若者へのアドバイスを述べて締めくくった。その後のQ&Aでも出版界や作田氏自身への質問が積極的に投げ掛けられた。
JaNetが主催の「FJMN」で
参加者からは「世界の第一線で活躍されているエグゼクティブの方のお話を聞ける貴重な機会だった」「さまざまな経験を経てきた作田さんの生き方・仕事への向き合い方に刺激を受けた」という声が挙がった。
講演は、「ニューヨーク企業人エグゼグティブによるシリーズセミナー」の第4回として行われた。
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