〈ユナイテッド航空〉ユナイテッド航空初の羽田直行便

0

サンフランシスコとアジアつなぐゲートウエー

united0412

ユナイテッド航空の「ボーイング777―200」機。座席は、ユナイテッド・グローバル・ファースト8席、ユナイテッド・ビジネスファースト40席、ユナイテッド・エコノミープラス104席、ユナイテッド・エコノミー117席の合計269席(いずれも提供写真)

ユナイテッド航空(本社・シカゴ、会長・社長兼任最高経営責任者:ジェフ・スマイゼック氏)は10月26日から、東京国際空港(羽田)と米カリフォルニア州のサンフランシスコ国際空港(SFO)を結ぶデイリー直行便を就航した。同路線は同社として初の羽田からの定期便就航となる。

◇ ◇ ◇

日本との結びつきに期待

同日の初便出発直前にSFOで行われた記念式典には、在サンフランシスコ日本国総領事館の渡邉正人総領事やサンフランシスコ市長室国際貿易・商業担当部長のマーク・チャンドラー氏らが駆け付け、同路線がサンフランシスコとアジアをつなぐゲートウエーとなることを祝った。

DSC08270

テープカットに臨む(左から)政府渉外担当本部長のメリンダ・フランクリン氏、サンフランシスコ国際空港運航管理本部長のアイバー・サテーロ氏、ユナイテッド航空サンフランシスコ空港担当副社長のマイク・ハンナ氏、渡邉正人総領事、サンフランシスコ市長室国際貿易・商業担当部長のマーク・チャンドラー氏、ユナイテッド航空アジア・パシフィック営業部本部長の井川啓子氏=10月26日、サンフランシスコ(撮影:井上)

1101-15men-taiko-S.jpg

スタンフォード大の学生による和太鼓の演奏=同

1101-15men-DSC00580

サンフランシスコ―羽田便の初便に搭乗する乗客ら。同便はほぼ満席となった=同

式典は来賓や空港スタッフ、ほぼ満席となった初便への搭乗を控えた客らが見守るなか、地元スタンフォード大学の学生による和太鼓の演奏でスタート。 渡邉総領事が「東京都心で最もアクセスしやすい空港とサンフランシスコが結ばれて大変うれしい。東京オリンピックが開催される2020年までに日本への旅行客数を2000万人にすることを目指し、日本の魅力を伝える活動を展開していきたい」と、同市から日本への旅行客を誘致する展望を語った。 続いてチャンドラー氏が「新路線は経済的、文化的、学術的に重要な意味を持つ。つながりをつくってくれたユナイテッド航空に感謝したい」と、今回の就航によって日本とサンフランシスコがさまざまな分野で結びつきを強めることへの期待を述べた。

SFOはアジア路線最大ハブ

SFOは同航空のアジア路線最大ハブで、全航空会社の中で、米国一都市からアジアの10空港(成田・羽田・関空・香港・北京・上海・成都・韓国・台北・仁川)へ運航する唯一の航空会社。今回の就航によって、同航空ではSFO経由で日本から北米内の各都市やその先の都市への乗り継ぎがより便利になる。 新路線を利用する場合、羽田からSFO経由で米国内28都市への同日乗り継ぎが実現。また同航空がすでに発表している12月2日からの新スケジュールでは、就航時のスケジュールに比べて羽田の出発・到着時刻がともに早まり、地上交通機関への接続などの利便性がより高まる。SFOから成田国際空港・関西国際空港・東京国際空港(羽田)の日本3空港へ毎日運航。米系・日系航空会社の中で米国一都市から日本の3空港へ毎日運航する唯一の航空会社となる。

最大の運航便数と座席供給量
さらに太平洋路線においてユナイテッド航空とジョイントベンチャー(共同事業)を行っている全日本空輸(ANA)のネットワークを利用すれば、サンフランシスコベイエリアから日本へ毎日5便運航される。これにより、どのアライアンスより最大の運航便数と座席供給量を確保することとなる。

ボーイング777-200型機を使用

新路線で羽田―SFO航路はUA876、SFO―羽田航路はUA875便として、機材はボーイング777―200型機を使用。同機はユナイテッド・グローバル・ファースト8席、ユナイテッド・ビジネスファースト40席、ユナイテッド・エコノミープラス104席、ユナイテッド・エコノミー117席の合計269席。

1101-15men-United_機内1

ユナイテッドビジネスファースト(UnitedBusinessFirst®)(提供写真)

ユナイテッド・グローバルファーストとユナイテッド・ビジネスファーストには水平時に長さ2メートルとなるフラットベッドシートを導入し、エコノミークラスを含めた全席には、オンデマンド型エンターテインメントシステムを装備している。人間工学に基づき設計された快適なシートと調整可能なヘッドレストで、旅行やビジネスなどあらゆるシーンに快適なフライトを提供する。
同路線では地上・機内ともに日本人スタッフを配置し、地上に毎日3人以上が、機内には日本人フライトアテンダントが常時3人以上乗務する。

 約4万5000人が利用するSFO

米国の飛行家チャールズ・リンドバーグが大西洋横断に成功した1927年に開港し、現在では約4万5000人の米国内外の旅行者が利用するサンフランシスコ国際空港。中心の駐車場を国内線の三つのターミナルと国際線ターミナルで囲むデザインが特徴的で、国内線のうちターミナル3はユナイテッド航空が独占使用している。また同空港は現在、拡張工事を進めており、今後数年かけて完成させる計画。すでに工事を終えているゲート60から69のエリアでは、最先端のデジタルスクリーンを備えた広大な面積の天井や、オーガニック料理を楽しめるレストランなど、同空港が目指している姿の一端をうかがうことができる。

サンフランシスコ 観光地として不動の人気

1101-15men-DSC00355

羽田―サンフランシスコ路線を紹介するパネル=10月26日、サンフランシスコ(撮影:井上)

1101-15men-DSC00538

そろいの青い法被を着た地上スタッフ=同

SFOからダウンタウンへは車で30〜40分、またベイエリアや近郊の自然豊かなエリアへもさまざまな交通機関で結ばれている。 観光地として不動の人気を誇るサンフランシスコだが、同総領事館・広報文化センターの森川洋也さんは「近年ではソーマ地区やミッション地区がおしゃれなエリアとして注目されつつある。これまでシリコンバレーに集中していたIT企業の進出がサンフランシスコにシフトしてきているのも近年の特徴的な動き」と語る。 都市としての魅力を増すなか、新航路によって北米の各都市と羽田をつなぐゲートウエーとなった同市には、旅行やビジネスなど米国内からの乗り継ぎ客の増加も期待される。

限定ボーナスマイルキャンペーン実施中
同航空では新路線の就航を記念して12月31日まで、同路線を往復で利用すると最高でダブルボーナスマイルを獲得できるキャンペーンを実施している。航空券を予約する前に専用サイトからの事前登録が必要となる。専用サイトへは United.com > Deals & Officers > MilagePlus New and Officers > Airline

〈問い合わせ〉UA日本語予約センター800-426-5560
www.united.com

(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2014年11月1日号掲載)

Share.