ニューヨーク引越輸送支店担当者が丁寧に指南
帰任の内示が出て国内引越でも大変なのに、米国から日本への引越とは…と頭を抱える人が増えるこの時期。今回は、帰任の引越で特に気をつけたい点について米国日本通運ニューヨーク引越輸送支店で数々の帰国引越を見守ってきた細井正明さんにお話を伺った。
★作業を進める順番が大事
細井さん(以下・細井) 帰任の引越では国内引越よりもたくさんの作業ステップが登場します。順番を間違えないことが大事です。まず間違えやすいのが、引越業者と航空券のどちらを先に手配するか。実はこの時期は引越の繁忙期。フライトよりも引越日の確定が難しくなります。帰国と聞いてすぐフライトを予約してしまう方もいらっしゃいますが、まずは引越業者へ連絡し、見積もりを出してもらって、いつでも引越日を確定できるようにしておきましょう。
Q 見積もりはもらったのに、会社の都合で帰任日が決まらず、引越日・帰国日が決められないこともありますよね。
細井 その通りです。帰国日(搭乗する日)は、(1)会社の意向(2)フライトの状況(混み具合や希望のシートが空いているかなど)(3)引越日(荷物を発送する日。引越業者の空きに左右される)―の三つを考慮して、決めることになりますね。
★子連れ・ペット連れの場合は航空会社を決める前に特に相談を
Q フライトを決める際の注意点はありますか?
細井 航空会社によるサービスなどの違いは、実は皆さまが一般的に思っておられるよりも大きいです。赤ちゃんが一緒の旅には「バシネット」と呼ばれる乳児用のベッドが必要ですが、使える座席数はとても少なく、バシネット使用可能な便が空いている日を選んで帰国することになります。ペット連れの場合さらに航空会社ごとの条件が異なります。ペットの種類によっては連れて帰れない可能性もありますので、時間に余裕のある段階で、一度相談の電話を専門家に入れるのが良いでしょう。
★荷物分類のポイント 「送り先」と「いつ使うか」
Q 荷造りでよくある失敗談なんてものは…。
細井 引越業者に対する荷物の送り先指示間違いがあります。帰任の引越では持ち帰れないため米国在住の友人に譲る荷物も多数発生します。つまり荷物の送り先が「日本の自宅」「米国の友人A宅」「米国の友人B宅」と複数発生するわけです。ここに「すぐ使う必要あり」「なるべく早く欲しいが、即日でなくてもOK」「後から到着しても大丈夫」という「到着希望時期がいつなのか」の要素が加わって、荷物の分類が複雑になります。ここを間違えないようすっきり分類しておけば、引越当日がとても楽です。掲載の表を元に、分類を頑張ってくださいね。
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日本通運の「ご帰任パック」は、煩雑な帰任までの作業が少しでも楽になるよう考えられたサービス。申し込みの電話を1本入れるだけで、旅行のプロと引越のプロ、計2人の専門家が担当に付き、日本語で全てのサポートを実施してくれる。帰任のフライトのみ、引越のみの相談も受け付け可能。フライト手配は1-855-489-8222(米国日通旅行。月―金 午前9時〜午後6時、土日と営業時間外は留守番電話)まで。引越は下記の電話番号へ
Step 1 内示が出たらすぐに引越会社へ連絡
引越の繁忙期は、フライトを取るより引越日の確定が難しい。
Step 2 引越日と帰国日を確定
Step 3 フライトの手配
必ず、引越日程が確定した後にフライト日を決める。
ペットを連れての帰国、子供連れの帰国の場合は特に注意。
Step 4 帰国前後の手配
ホテル・観光・引越日のカーサービス・子供の機内食などを手配。途中で観光してから帰国する家族も。
Step 5 引越の準備と当日
荷物は「送り先」と「いつ使うか」で分類(下の表を参照)
Step6 出発
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米国日本通運 【ウェブ】www.tabi22.com/moving/【電話】1-800-447-0808
(日本通運「ご帰任パック」引越担当。月―金 午前8時半〜午後5時半 土日と営業時間外は留守番電話)
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勤務先によっては規定で運べる量やご利用になれるサービスに違いがあります、御社の規定をよくご確認ください。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年2月21日号掲載)