三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の米国持ち株会社で、MUFGユニオンバンクの親会社である「米州MUFGホールディングス・コーポレーション」(サンフランシスコ)は4月27日に2015第1四半期の決算を発表した。
純利益が前年同期比20.3%減の1億3700万ドル(約160億円)で、低金利環境の継続で、金利収入が伸び悩んだほか、三菱東京UFJ銀行(BTMU)との業務統合に伴う経費が増加した。総収入は前年同期比17.8%増の10億1800万ドル。うち金利収入は横ばいの6億8300万ドルにとどまった。総資金利ざやは2.70%で、前年同期の2.87%から低下した。
一方、非金利収入は、1.9倍の3億3500万ドル。BTMUの米国内の支店業務を統合したことに伴い、BTMUからの手数料収入が増加した。
ただ、BTMUとの業務統合で経費も35.4%増の8億4900万ドルに増加した。与信関連費用は300万ドルと低水準を維持。総資産に占める不良債権比率は0.34%で、前年同期の0.47%から一段と低下した。
CEOにステファン・カミングス氏
同社は、米国の最高経営責任者(CEO)にUBS投資銀行の最高経営責任者の経験もあるステファン・カミングス氏を迎えたと発表。同氏は「MUFGの伝統的な、親会社から役員を選出するやり方に一新を加えたい」とのコメントを発表した。また、ニューヨーク支店を含む全ての東京三菱UFJ銀行の責任者となる。
詳細はウェブ(www.mufg.jp/ir/fs/)参照。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年5月9日号掲載)