日本ハム NJ、NYなど6州で2種類、試験販売中
日本ハム(本社:大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー)では、2014年で発売より30周年を迎えた人気商品、ポークウインナー「シャウエッセン」を今秋をめどに、米国で本格販売することを目指している。
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1985年の発売以来、日本国内での累計発売本数は280億本以上に上り(2014年現在。同社調べ)、14年3月期までの売上高は500億円を突破(小売りベース)、と同社を代表するロングセラー商品に育ったシャウエッセン・シリーズだが、海外で製造販売するのは初めて。昨年より米ハワイ州で試験的に販売を開始、高評価を得て今秋からの本格発売が検討されている。米国本土では、現在ニュージャージー州、ニューヨーク州、コネチカット州、ペンシルベニア州、デラウエア州、メリーランド州のスーパーマーケット「Shop Rite」(www.shoprite.com/)で「クラシックス」と「スペシャルロング」の2種を試験販売中だ。
「日本のソウルフード目指す」
同社では昨年4月、看板商品「シャウエッセン」の30周年を記念し、東京六本木に1年間の期間限定レストランを開業。レストランは好評につき1年営業を延長し、今年4月に大阪梅田にも開業され、連日にぎわいを見せている。
そもそも発売当初の1985年は「グルメブーム」と呼ばれた時代のただなか。「海外旅行者の数が劇的に増え、1990年には年間1000万人が海外で現地の食文化を体験するようになった」(当時の社内報)という市場背景を鑑み、本場ドイツやオランダにおける製法を研究しつつ、日本の米食文化にも合った商品開発に取り組んだ。結果誕生したのが、あらびき肉を使用することによって、しっかりした食感があり、肉のうま味とジューシーさを同時に味わえて、かつ、皮の食感と「パリッ」としたサウンドも楽しめる同商品だ。同社担当者は、「日本のソウルフードを目指しています。米国販売を機に、日本を離れている人にも日本の味を思い起こしていただければと思います」と述べる。
おいしく食べるこつはゆでること
「シャウエッセン」をおいしく食べるこつはゆでること。同社広報によると、ゆでることにより360度全方向から均一にウインナーを温めることができ、あらびき肉に閉じ込められていたうま味と脂が溶け出す。皮が張り詰め、食べごろになると上に浮いてくるため、冷めないうちに食べることでジューシーさと皮の食感を最高の状態で楽しめるという。この機会にひと味違う「日本のソーセージ」を試してみては。
【ウェブ】www.nipponham.co.jp/seq/
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年8月8日号掲載)