「仕事はその人のdignity」
田畑のり子社長に聞いた仕事への思い
人と企業をつなぐ人材紹介会社TOP-NY(本社ニューヨーク、社長:田畑のり子氏)が2月23日、テレビ番組「FCI News Catch!」内インフォマーシャル・コーナー「知っ得 INFO FCI」内の放送で紹介された。番組では同社の職場を取材し、田畑社長をはじめ社員や顧客へのインタビューを行い、同社の理念やメキシコ事務所開設など現在の取り組みなどを紹介した。本紙では同社の田畑社長という「人」に焦点をあて、仕事への思いなどについてお話を伺った。
自分の可能性に挑戦することが人を大きく成長させる
差をつける4ポイント
田畑社長が挙げるTOP-NYが同業他社と差をつけるポイントは主に4点。(1)全米で事業展開しているため、いろいろな業種をカバーできる(2)英語ネイティブの求職者を集めることができる(3)ジョブ案件を受けてから採用が決まるまでを一人の担当者が受け持つ(4)求職者の登録から、評価、査定というプロセス、をしっかり踏んだ上で企業に紹介する。
不変の基本理念
何より「人を大切にする」という基本理念は24年前の創立当時と変わらない。あくまで「人材の紹介」にこだわり、違うビジネスを広げることもしない。「企業も人。人がいい仕事をすることで企業が反映すれば社会が繁栄するのです」と田畑社長は話す。
日系にとらわれず
同社が携わる企業や求職者がより国際的な理由の一つは田畑社長の独立時に遡(さかのぼ)る。98年パートナー経営からの独立直後、新規企業としての信用がなく顧客との契約が一時期難しい状況になった。その中で救ってくれたのが日本でも米国でもない外国企業。田畑社長の「人」を信頼して契約したのだ。それから、日系という枠にとらわれず同じ苦労を共有する「移民経営企業」というカテゴリーを大切にするようになった。
精神面で社員に支えられ
その後も困難は何度も押し寄せる。特にリーマンショックのころは業績が苦しく、個人の資産を潰(つぶ)して乗り切ったが、精神面で支えられたのは社員だった。まだ業務はままならないがやる気に満ち溢れた新入社員を見て、守らなければと強く感じたという。結果として一人も解雇せず乗り越えた。「当時の状況を考えたら、決していい経営者ではありませんね」と加える田畑社長。その後も顧客の要望に応えて拠点を拡大し、現在世界10都市に拠点を擁し、三つ目のメキシコ事務所を設立中だ。
女性助けたいという思い
もともと、女性を助けたいという思いからこのビジネスを始めた。自由な発言ができるのは、自立・自律があってのこと。例えば国際結婚の後、シングルマザーになっても、キャリアがあれば生活できる。自分の収入があれば言いたいことも言える。しかし今の日本女性は世界から見ると少々物足りないと感じるという。自分の心からの言葉で自分を伝えるスキルに欠ける場合がある。恵まれた環境にいる人には難しいが、「追い込まれて、自分の可能性に挑戦することが人を大きく成長させます。私自身も、追い込まれてもう少しだけ、と努力を続けてきただけなのです」と語る。「仕事はその人のdignity(尊厳・品格)。お金だけでなく自分が満足できる仕事で、社会で認められて絆を作ってもらいたいですね」
●TOP-NY●
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「FCI News Catch!」
月―金の朝7時~8時に放送局RNNで放送中。米国在住日本人のための朝のニュース情報番組で、フジテレビの各ニュース番組や米国のローカル情報を1時間にまとめ、無料で放送している。チャンネル番号など、番組の詳しい情報はオフィシャルサイトまで。
(2016年3月5日号掲載)