ジャパン・ソサエティー(JS)舞台公演部は、5月10日(金)および11日(土)、コンテンポラリー・ダンス『ビヨンド・バレエ、ビヨンド・ヒップホップ』を上演する。
世界中のバレエダンサーに踊り継がれてきたミヒャエル・フォーキン振付の「瀕死の白鳥」。元新国立劇場のプリマ、酒井はなさんが、「瀕死の白鳥」フォーキン版を踊り、続けて「白鳥の死因は?」をつまびらかにする後半を踊り・語る。
「瀕死の白鳥 その死の真相」と題されたこの後半は、いまや押しも押されもせぬ世界的戯曲家・演出家でJSとの縁も深い岡田利規さんが手掛けた新解釈で、酒井さんの演技に笑いを誘われながらも環境問題に意識を寄せざるをえないという岡田さんならではのスパイスの効いた作品となっている。2本立て公演のもう1演目は、ダンサー・振付家・ビデオグラファーの高橋萌登さんの振付作品で、高橋さんが2017年に立ち上げたダンスカンパニーMWMW(モウィモウィ)による「エンカウント・エンカ」。日本人女性ダンサーたちによるパワフルかつフェミニンなアンサンブル・ピースは、攻撃的・好戦的な雰囲気を携える従来のヒップホップの認識から大きく一線を画す。バレエとヒップホップという西洋の固定概念を覆す2つのダンス作品に注目が集まる。(英語字幕付き・日本語上演)
チケット料金は一般40ドル/JS会員32ドル。詳細はjapansociety.org/events/beyond-ballet-beyond-hip-hop/参照。
(2024年5月4日号掲載)