ジャパン・ソサエティーで12月1日~3日まで、喜多流の能楽師たちが、日本でも上演されることが稀な楊貴妃の健康回復を語る『皇帝』(プログラムA)と、長寿を寿ぐ『枕慈童』(プログラムB)の2作品を披露し、パンデミックという世界的危機からの早期復活を祈念する。ユネスコの無形文化遺産に指定されている能は武家の式楽として発展してきたが、その能の五流の中でもっとも武士気質が強く力強さが感じられる喜多流の芸を、喜多流精鋭の能楽師たちが圧倒的な迫力で披露する。
『皇帝』は、玄宗皇帝が大病の楊貴妃の容態を案じているところに鍾馗の神霊が現れ、病鬼を追い払い、妃の病を治すという物語。一方、同じく中国を舞台する『枕慈童』は、菊の葉から滴る露を飲むことで700年も若い姿のまま山奥に住み続けているという少年の伝説にまつわる、不老長寿をテーマとした作品。
「パンデミックという世界的危機からの早期復活を祈念し、この2本の古典の能作品を今年を締めくくる作品としてプログラムしました」(主催者)
各公演の1時間前にはプリンストン大学のトム・ヘア教授によるプレパフォーマンス・レクチャーを実施(公演のチケット購入者は無料で参加できる)
【日時】プログラムA:12月1日(木)午後7時半、3日(土)午後7時半/プログラムB:2日(金)午後7時半
【場所】ジャパン・ソサエティー(333 E 47th St)
【チケット】58ドル〜95ドル
【チケット購入】ボックスオフィス、またはwww.japansociety.org