和田裕美

0

海外に住んでいるからこそ〝日本人でよかった〟と伝えたい

「ガチ!」BOUT.131

 

和田裕美

 

外資系教育会社で世界第2位の営業成績を残し、95%の成約率という圧倒的な営業力で最年少の支社長となった実績をもつ和田裕美さん。その経験を生かし、営業・コミュニケーション・モチベーションアップのための研修・講演を国内外で展開するほか、営業力、交渉力、コミュニケーション力アップのためのスクールを運営。そんな和田さんが人材紹介・派遣のTOP New Yorkの創立20 周年記念セミナーにゲストスピーカーとして招かれ、ロサンゼルスとニューヨークで講演する。渡航前にスカイプでお話を伺った。
(聞き手・高橋克明)

LA、NYで講演

11月30日、ニューヨークでセミナーを開催されます。今のお気持ちはいかがでしょう。

和田 ニューヨーク大好きなんですね! ファッションやトレンドがどんどん変わっていく街なので、自分にとってもすごくエネルギーをもらえる場所なんです。講演だけでなく街を歩くことも今から楽しみにしちゃってます。(笑)

プライベートでもよく来られるんですか。

和田 今年の4月に10年ぶりに行ったばっかりなんですよ。いつもアメリカと言えば西海岸ばかりで…。その時は約2週間滞在して、また半年後に今回のような機会をいただいて本当にうれしかったです、はい。

思い入れのある場所はありますか。

和田 思い出の場所っていうわけではないですけど、ブライアン・アダムスのライブに行きました。マジソン・スクエア・ガーデン行ってハシャイでました(笑)。ミーハーでスミマセン。

なぜかホッとします(笑)。日本でのセミナーと今回のような海外でのセミナー、お気持ちの上で変わりはありますか。

和田 住んでいる場所は関係なく日本人は日本人だと思うんですね。感じるところ、思うところは同じだと思うんです。むしろ、海外に住んでいるからこそ、今の日本の問題を外からより冷静に見られている方が多いのではないかと思うんですよ。教育の問題にしろ、政治の問題にしろ、日本で住んでいる方以上に関心を持たれていると思うので(日本の時と)同じスタンスで話したいとは思っていますね。普段通りに。

なるほど。参加者もそう望まれてると思います。

和田 ただ、海外に住まれている方々にこそ、いつも以上に、ビジネスを展開していく上で“日本人でよかったじゃないか”ということもお伝えできればなとは思ってるんですね。私は「陽転思考」という“もっと前向きに、もっと明るく生きていこうよ”という考え方を著書を通してもずっと提唱してきたのですが、今だからこそ、日本人の心、思いやりや謙虚な気持ちを歴史を通して学んでいく必要があると思ってるんです。1300年前の古事記一つをとっても学ぶこと、思い出させてくれることがいっぱいあるんですね。そういった知識の上で、意識を持っていくことがこれからの日本人に必要だと思っています。その上で自分のビジネスで経験してきたことを絡めながら、今回はお話できればなと思っています。

最後に、和田さんのそのバイタリティーはどこから来るのでしょう。健康管理で気を付けられてることはありますか。

和田 健康管理って言ってみれば、体にいいものを食べるとか、適度に運動するとか、ごくごく当たり前の昔から言われていることだと思うんですよ。それは、おそらく「自分の脳が知っている」と私は思ってるんですね。例えば“これは脂っこいから食べない方がいいな”とか、“最近、なまってきたから運動しなきゃいけないな”とか、誰に教えられるでもなく、体が勝手にサインを送ってくれるので、自分の体に目を、耳を傾ければ自然とできることだと思うんですね。つまり健康管理の全ては、まず心ありき、だと思ってるんです。気持ちが後ろ向きだとストレスで行動のバランスが崩れたり、悩み事が多いと不眠症になってしまったり、心の影響で健康って左右されるものだと思うんです。「陽転思考」は、どんなに真っ暗でも一つの星があれば、それを見つけて生きていこうよ、辛いこともいろいろとあるけれど、いいことを探して生きていこうよ、って思想なんですね。それによって心が前向きになりいろんなことをやってみようと思えてくるんですね。なので、健康管理もまず心ありきだと私は思っています。

ありがとうございました。あ、あと今回の滞在でプライベートで行こうと予定されている場所ってありますか。

和田 えっと…。実はショックなことがありまして…。あの、ローリング・ストーンズのライブがあると聞いて、講演会が終わってから行こう、と。(正式な日程の)発表がない状態で、多分(12月)7日だろうって噂(うわさ)を信じてそれまで滞在を延ばしたんですが、どうやら15日だったらしく…。行ってみたいところがなくなっちゃいました(笑)。本場で見たかったんですけれど…。でも、意地で「ニール・ヤング」ゲットしました!

和田裕美

著者本:『人生を好転させる「新・陽転思考」』(ポプラ社)

和田裕美(わだ ひろみ)職業:作家・営業コンサルタント 京都生まれ。日本ブリタニカで世界142カ国中2位の営業成績を収め、20代で女性初の代理店支社長となる。同企業日本撤退に伴い、株式会社ペリエを設立。現在は営業やコミュニケーションなどのコンサルタントとして多業種での人生育成に携わる。2006年よりラジオ「WADA CAFE」のパーソナリティーとしても活躍。『人生を好転させる「新・陽転思考」』(ポプラ社)など著書多数。【ウェブ】www.perie-net.co.jp

 

〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

(2012年11月17日号掲載)

Share.