北米向け販売サイト「FANCO」、日本のはんこ文化を海外へ!

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「NARUTO」「ゴジラ」「ヒロアカ」などのオーダーメイドはんこを販売、話題に

1本1本、職人が手作りで制作しているはんこ。作っているのは「ゴジラ はんこコレクション」

1本1本、職人が手作りで制作しているはんこ。作っているのは「ゴジラ はんこコレクション」

1300年続く日本の伝統文化「はんこ」は近年、人気アイテム「スタンプ」として、多くの人に愛用されている。

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世界で愛されるキャラクターをあしらったスタンプシリーズを2023年に立ち上げた、創業44年のはんこメーカー「岡田商会」(本社:大阪府大阪市)。日本を代表する数多くのアニメやゲームとコラボレーションし、現在までに15万個以上を売り上げ、1200以上のメディアで紹介され話題に。現在ではネット販売のみならず50店舗ほどの日本国内の実店舗でもスタンプシリーズを販売をしている。

そして24年には「日本独自の文化である『はんこ』の魅力を海外へ届けたい」という思いから、人気作品らと海外ライセンスを契約し、北米に進出、自社オンラインショップ「FANCO」で北米販売を開始した。

北米進出、販売

「日本では、スタンプは個人の認証の道具であると同時に、自己表現のツールでもあります。日本発のアニメや映画のファン向けの『FANCO』は、カスタマイズ可能なスタンプで、お気に入りのキャラクターに自分の名前などをあわせて、自分だけのオリジナルスタンプが作ることができるとあって、多くの皆さんにご愛用いただいています」と、同社常務取締役の岡山耕二郎氏。北米での販売に際し「アメリカは、日本の実印のように個人認証として「はんこ」を使うという文化がありませんが、カードを贈りあうようなギフト文化は日本よりも発達しているので、サイン代わりになり、ちょっとしたコミュニケーションのきっかけになる「はんこ」は、とても相性がいいのではと感じています」と話す。

北米向け「FANCO」(fancojapan.com)で販売
・「僕のヒーローアカデミア はんこコレクション(My Hero Academia Hanko Collection)」
・「ゴジラ はんこコレクション(Godzilla Hanko Collection)」
・「NARUTO-ナルト-疾風伝コレクション(NARUTO SHIPPUDEN Hanko Collection)」
・「いぬずかん(The Dog Hanko Collection)」
・「ねこずかん(The Cat Hanko Collection)」

人気キャラのイラストが勢ぞろい

■「NARUTO -ナルト- 疾風伝」
北米にも多くのファンを持つ、世界的に人気のアニメ作品「NARUTO -ナルト- 疾風伝」。日本独自の文化である「はんこ」の魅力を海外へ届けたいという思いから「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の海外ライセンスを契約。選べるイラストは49種類。ナルトはもちろん、ミナト、イタチ、サクラ、ヒナタなど米国のNARUTOファンにはたまらないイラストが勢ぞろいしている。

NARUTO-ナルト-疾風伝 はんこコレクション(NARUTO SHIPPUDEN Hanko Collection)
©2002 MASASHI KISHIMOTO / 2007 SHIPPUDEN All Rights Reserved.

(c) 2002 MASASHI KISHIMOTO / 2007 SHIPPUDEN All Rights Reserved.

■「僕のヒーローアカデミア はんこコレクション」
週刊少年ジャンプで8月に連載を終えた人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」。お気に入りのキャラクターと好きな名前や文字でつくることができるオーダーメイドのはんこ。22年6月の発売開始から日本国内で累計3000本以上を売り上げた人気商品。選べるイラストは106種類。緑谷出久や爆豪勝己、麗日お茶子、轟焦凍に、オールマイト、相澤消太、エンデヴァー、ホークス、死柄木弔、荼毘、トガヒミコなどが選べる。

僕のヒーローアカデミア はんこコレクション(My Hero Academia Hanko Collection)

(c) K. Horikoshi / Shueisha, My Hero Academia Project

■「ゴジラ はんこコレクション」
長年にわたり北米でも人気の「ゴジラ」。選べるイラストは26種類。ゴジラはもちろん、モスラ、キングギドラ、ラドン、メカゴジラなど米国のゴジラファンにはたまらないイラストが勢ぞろいしている。

TM & © TOHO CO., LTD.

■「ねこずかん」
岡山氏が1匹の保護猫と暮らし、猫好きになった体験がきっかけで誕生した、ネコ好きにはたまらないはんこ。選べるイラストは専属イラストレーターによる72種類。飼い主の足元でスリスリする猫や、魚をくわえて得意げな猫、愛らしい表情で下からじっと見つめる猫など、ネコ好きなら共感してしまうイラストが勢ぞろい。アメリカンショートヘアーやラグドール、スコティッシュフォールドといった猫種から選ぶこともできる。

■「いぬずかん」
「ねこずかん」発売後、「犬好きのためのハンコは作れませんか?」という声に応えたもの。「犬好きの方は自分が飼っている犬種を望まれる傾向が強いことから、SNSよりいただいた犬種リクエストに応えつづけるうちに、合計118種類の犬種(イラストは133種類)から選べる一大シリーズとなりました」

2種類で展開

商品のタイプはセルフインクタイプと木彫りタイプの2種類。セルフインクはインクパッドを内蔵しており連続してスタンプすることが可能。木彫りタイプは別売の朱肉を付けて押すタイプになり、伝統的な日本の工芸品のような味わいがある。価格はセルフインクタイプが30ドル、木彫りタイプが50ドル。

「私たちの工場(こうば)で1本1本、職人が手作りで制作するため、到着は国際便でおよそ10日程度がかかります」(広報)

セルフインクタイプでスタンプした「いぬずかん」のハンコ

セルフインクタイプでスタンプした「いぬずかん」のハンコ

サイン代わりに

自分の名前を入れてサイン代わりに使うことはもちろん、「炉場頭(Robert)」や「女亜吏(Mary)」などといったように漢字で名前を表現するグッズとして使ったり、「Congrats !」「Good job」などのメッセージを入れてコミュニケーションツールとして使うこともできる。名前や文字を入れずにイラストのみで作ることもできる。
「お手紙やメモにポンと押したり、グリーティングカードやプレゼントタグに押したり、お子さまがいる方は先生との連絡帳や持ち物へのお名前つけに使ったりと、さまざまな用途を想定しています」

名前を入れてデザインした木彫りタイプ

名前を入れてデザインした「ねこずかん」の木彫りタイプ

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同社は今後も、「はんこ」の魅力を海外へ届けるため、さまざまなキャラクターのグッズ制作を企画しているという。

岡山耕二郎 株式会社岡田商会 常務取締役
家業であるハンコ町工場の2代目として、人気アニメのIP(知的財産)を活用したさまざまなはんこを企画。プレスリリースとSNSを活用した広報活動を通じて、累計15万本以上のヒット商品に育てる。日本のハンコ文化を海外へ広めるために北米向けEC販売もスタートした。

FANCOロゴ

【オンラインショップ】fancojapan.com/ 【コーポレートサイト】okada-shokai.co.jp/

(2025年1月1日号掲載)

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