衣装500着、制作費1400万ドルのスペクタクルミュージカル

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「TRIP OF LOVE」の魅力に迫る
今月26日から、プレビュー公演

TRIP OF LOVE(©James Walski)

日本人が総合プロデューサーを務める本格的なミュージカル「TRIP OF LOVE」の公演が10月18日から、42丁目と9番街に位置するオフ・ブロードウェイ劇場「ステージ42」で行われる。衣装500着、制作費1400万ドルをかけて行われるスペクタクルなショーだ。(舞台写真は全て2008年大阪公演時(©James Walski))

日本人が総合プロデューサー
オフ・ブロードウェイ劇場で

TRIP OF LOVE(©James Walski)「TRIP OF LOVE」は60年代のヒット曲とファッション、ダンスがちりばめられた作品。総合プロデューサーの出口最一さんは世界中で爆発的な人気を誇る「BLUE MAN GROUP: TUBES」を世に送り出した人物だ。その出口さんが、トニー賞受賞の演出家や振付師、衣装デザイナーなど一流の制作スタッフと作り上げた構想17年の大作となる。
オン・ブロードウェイでの公演を目指して質の高い作品を作り上げてきたが、劇場が空くのを待ちきれず「まずは観ていただくことに注力したい」とオフ・ブロードウェイでの公演に踏み切った。
10月18日からの本公演に先立つプレビュー公演が9月26日~10月17日に行われる。
近日、本紙で出口さん(10月17日号)、日本から参加の制作スタッフ(10月10日号)のインタビュー記事を掲載予定。

キャストもオン・ブロードウェイ出演経験者多数

出演はオン・ブロードウェイでのステージでも活躍する俳優ら(撮影・工藤)

出演はオン・ブロードウェイでのステージでも活躍する俳優ら(撮影・工藤)

 

出口最一さんが語る見どころ

TRIP OF LOVE〈メロディー重視〉現代はメロディーが軽視されがちですが、メロディーが素晴らしかった60年代の音楽が、子供から大人まで楽しめます。セリフは一切ありません。全て音楽でつづられているため、ミュージックビデオのようにダンスと音楽を純粋に楽しみながら、ストーリーを感じることができます。そのため英語が分からなくても十分に楽しめるのです。
〈衣装早変わり〉衣装は500着をぜいたくに使い、早変わりさせています。1曲で4回着替える場面もあります。
〈全てを一挙に〉演技、歌、踊り、舞台美術の全てを一挙に見せるぜいたくな作りです。私自身が「こういうものが観たかった」という舞台を実現させました。

 

©misakimatsui_deguchi_4327★総合プロデューサー★
出口最一(でぐち・まこと)
奈良県出身。「劇団四季」で俳優として活動後、1987年ニューヨークに渡り、老舗劇団「Circle Repertory Company」に入団。制作補佐、演出助手を経て、プロデューサーとして、オフ・ブロードウェイの「BLUE MAN GROUP:TUBES」(OBIE賞/Drama Desk賞/Lucille Lortel賞)を制作し、世界中でロングラン・ヒット中。個人に対し、ニューヨークの商業演劇協会賞を日本人で初めて受賞。第一回商業演劇協会賞、一戸小枝子賞を受賞。集英社「imidas」で「特集 21世紀をつくるキーパーソン」に選出。

©misakimatsui_james_4307★原作・演出・振付★
ジェームス・ウォルスキー
世界バレエコンクー優勝後Lee Theodoreダンス・レビュー「American Dance Machine」でブロードウェイ・デビュー。パフォーマー、振付助手、助監督、ダンス・キャプテンなどとして、「Starlight Express」「Saturday Night Fever」「Cats」「42nd Street」「On Your Toes」「The American Dance Machine」などのブロードウェイ、米国内ツアー、海外公演を行う。映画版「A Chorus Line」などにも出演。


★舞台美術★

ロビン・ワグナー
トニー賞数度受賞。主な作品は、「Young Frankenstein」「The Producers」「Saturday Night Fever」「City of Angels」「Crazy for You」「42nd Street」「Dreamgirls」「On the Twentieth Century」「A Chorus Line」「Hair」など。
★衣装★
グレッグ・バーンズ
トニー賞、ドラマ・デスク賞受賞、アウター・クリティックス・サークル賞受賞の、現在ブロードウェイにおける最高レベルデザイナー。主な作品は、「Aladdin」「Kinky Boots」「Follies」「The Drowsy Chaperone」など。
★音楽★
マーティン・アックス
音楽ディレクター、作曲家、アレンジャーとして、世界各国︎の演劇、テレビ、映画業界において活躍ミュージカルの音楽監督としての主な作品は、「Dirty Dancing」「Mamma Mia!」「Saturday Night Fever」「Starlight Express」「Cats」など。
★照明デザイン★
原田保(はらだ・たもつ)
スミイ・ヨシオ氏、サワダ・ユウジ氏︎の下で照明デザインを学んだ後、照明デザイナーとして独立主な作品は、蜷川幸雄演 の「L’alouede」「藪原兼業」「NINAGAWA Twelfth Night」「As You Like It」「Erendira」など。第15回読売演劇賞を受賞。

「TRIP OF LOVE」の全て制作費

初演 2008年4月、大阪でのトライアウト公演
劇場名、座席数 「STAGE 42」499席
出演者数 23人 TRIP OF LOVE(©James Walski)
出演者の平均年齢 20代後半
楽曲数 28曲
シーン数 約25
衣装数 約500
衣装総額 150万ドル
制作費 1400万ドル

★演奏曲目★
60年代のヒット・ナンバー(全28曲)
TRIP OF LOVE(©James Walski)
「White Rabbit」
「Wipe Out」
「These Boots Are Made For Walkin’」
「Where Have All the Flowers Gone」
「Moon River」
「Blowin’ in the Wind」
「Born To Be Wild」
「Venus」
「California Dreamin’」
「Downtown」
「A Lover’s Concerto」
「A Sign of The Times」
「Batman」TRIP OF LOVE(©James Walski)「Both Sides Now」
「Girl From Ipanema」
「If You Go Away」
「In A Gadda Da Vida」
「It’s Not Unusual」
「Let There Be Drums」
「Nowhere To Run」
「Somebody To Love」
「The Way of Love」
「Up, Up And Away」
「What Becomes Of The Brokenhearted」
「Where The Boys Are」
「You Don’t Own Me」
「Windmills Of Your Mind」
「I Saw Her Standing There」

 

TRIP OF LOVE(©James Walski) ★あらすじ★ 観客の中の一人の少女が舞台の上に連れ去られるところから、物語は始まる。60年代にタイムスリップしてしまった少女は、革命と戦争を体験する激動の10年を守り神が見守る中、懸命にその時代に生き、愛を探しに行く冒険の中で成長していく。
★トライアウト公演★
2008年4月~5月の8週間(大阪)
2008年春に大阪で約8週間、ニューヨークのブロードウェイで上演する前に観客の反応を見るために行われる地方公演「トライアウト公演」を実施。通常は米国内の地方都市で行われるところをアジアで開催するのは世界初。ニューヨーカーに共通するとも言える関西人の厳しくダイレクトな反響は本作品の原動力ともなった。
大阪市のサポートも受けている。

 

TRIP OF LOVE●日程    プレビュー公演:9月26日〜10月17日 本公演:10月18日〜無期限 ※水、土曜日は昼夜2回公演、月曜日休
●会場    ステージ42(旧ザ・リトル・シューバート・シアター)422 W 42nd St. NY, NY 10036
●情報    ウェブサイト フェイスブック
●チケット Telecharge(発売中)電話:212-239-6200 ウェブ
●チケット料金
プレビュー公演:A席99ドル B席69ドル
本公演:      A席109ドル B席79ドル

(ニューヨーク・ビズ 2015年9月26日号掲載)

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