周年記念イベント「ヒップホップ50」を紹介!
50年にわたり築いてきたヒップホップ文化をたたえる企画展やコンサートなど
各行政区で開催
ニューヨーク市観光会議局が、今年記念すべきヒップホップ50誕生周年を祝うべく、ヒップホップ発祥の地であるニューヨーク市で、ニューヨーカーのみならず旅行者が楽しめる、周年記念イベントを公式サイトで紹介している。
特設サイトを開設!
今や世界的なムーブメントとなったこの音楽ジャンルのルーツは、1973年8月11日にブロンクスの1520 Sedgwick Ave番地で開催されたDJクール・ハーク主催のパーティーにさかのぼる。今年50周年という節目の年を記念して、ニューヨーク市観光会議局では、アルバム『Hip Hop 50』をリリースしたMass Appeal社と提携し、ニューヨーク市内で開催される主要イベントをサポートするとともに、公式サイトにNYCtourism.comにヒップホップ・コンテンツの特設サイトを開設した。
この特設サイトでは、五つの行政区で体験できるヒップホップ関連スポットを示したマップをはじめ、ヒップホップを愛するニューヨーカーへのインタビューやQ&A、ヒップホップにまつわる文化・歴史・ショップ・レストラン・壁画アート・ツアー・近隣地区に関するガイド、ニューヨーク市全域で開催される周年記念イベントや企画展などの情報を掲載している。
5行政区全ての地域で
ヒップホップを感じる
ニューヨーク市観光会議局プレジデント&のフレッド・ディクソン氏は「ニューヨーク市は、音楽や、アート、ファッション、ダンス、言語など、世界的な影響力を持つヒップホップ・カルチャーの公式な発祥の地であり中心地です。ヒップホップはニューヨークの文化に影響を与え続けており、今なお五つの行政区全ての地域でヒップホップを感じることができます。“ニューヨーク市からヒップホップへのラブレター”と位置付けるわれわれの公式ホームページ内特設サイトへアクセスいただき、ぜひニューヨーク市でのヒップホップ体験を実現し、楽しんでください」と述べている。
独占インタビューも掲載
ヒップホップ特設サイトを最後までスクロールすると、ニューヨーク市観光会議局作成のマップが表示されており、五つの行政区全域でヒップホップ探訪を計画するためのガイドとなっている。
この特設サイトでは、ヒップホップ PV番組「ビデオ・ミュージック・ボックス」の生みの親であるラルフ・マクダニエルズ氏や、「ユニバーサル・ヒップホップ・ミュージアム(2025年オープン予定)」の創設者であるロッキー・ブカノ氏、「ハッシュ・ヒップホップ・ツアーズ」の創設者であるデブラ・ハリス氏への独占インタビューも掲載している。
また、ニューヨーク市観光会議局は、過去50年間において、ヒップホップの歴史に貢献した人々や場所の名前を記したマップを作成し、ニューヨーク市内の屋外広告メディアに掲載するという。
ニューヨーク市観光会議局のマルチカルチャー・コンテンツ部門シニア・バイスプレジデントであるロンデル・ホルダー氏は「ヒップホップ誕生50周年の今年は、ヒップホップが私たちの文化にどのような影響を与えてきたかを振り返り、ニューヨーク市での旅をより充実させる新たなコンテンツ作成という大きな機会を得ました。この夏以降、ニューヨーカーや旅行者には、ぜひ、ニューヨーク市観光会議局が作成した特設サイトやマップを活用いただき、各行政区で体験できる、エネルギーに満ちたヒップホップ文化に浸っていただきたいと思います」と述べている。
ニューヨーク市内で開催される
主なヒップホップ50周年記念イベント
◾️「50 Years of Hip-Hop at the NYPL & Book of HOV」
期間:今夏まで
エリア:ニューヨーク市全域
ニューヨーク市立図書館(NYPL)は、ニューヨーク市内にある図書館各所で、アートクラス、映画鑑賞会、ビートメイキングなど、ヒップホップをテーマにした無料イベントの開催を主催。ブルックリン公共図書館(Brooklyn Public Library)では、“Jay-Z”ことショーン・カーターのこれまでの人生と功績を振り返る回顧展「Book of HOV」を公開中。
◾️「Sky’s the limit in the Country of Kings」
期間:10月31日まで
エリア:ブルックリン/ダンボ
ブルックリン・ブリッジの入口近くにあるシャーウィン・バンフィールド(Sherwin Bandfield)の彫刻は、ブルックリン生まれでヒップホップ界の巨人、クリストファー・ウォレス(別名ノトーリアスB.I.G.)にささげられたもの。高さ約2.7メートルのこの記念碑=写真=は、故ラッパーの人生、芸術、レガシーをたたえるもので、ノトーリアスの没後25周年を迎えた2022年に建立された。生前に撮影した有名な写真をモデルに制作した王冠をかぶるウォレスの胸像の他、彼の業績を紹介するパネル、ラッパーの曲などが展示されている。
◾️「Seaport Arts: Photoville’s Hip Hop 50」
期間:10月31日まで
エリア:マンハッタン/シーポート
写真家ジャネット・ベックマンの作品「Hip Hop at 50」が、Fulton StとFront Stの角にあるショーウィンドウに展示中。80年代のニューヨーク・ヒップホップシーンの作品で知られるベックマンは、Run-DMCやスリック・リック、ソルト=N=ペパ、グランドマスター・フラッシュ、そしてLL・クール・Jなど、ラップ界のパイオニア的アーティストらを撮影し、都市文化に影響を与えたドキュメンタリー作家。
◾️「Hip Hop Til Infinity at Hall des Lumieres」
期間:8月2日~9月17日
エリア:ロウワーマンハッタン
さまざまな時代や地域を含むヒップホップの輝かしい歴史をイルミネーションで表現するデジタル・インスタレーション。入場チケットは発売中。世界的エンターテインメント企業のMass Appeal社とハイブリッド・クリエイティブ・スタジオであるSUPERBIENが共同プロデュースする同企画展は、ヒップホップ50年の歴史に命を吹き込む。
★周年記念イベント「ヒップホップ50」特設サイト
NYCtourism.com/hiphop
(2023年8月12日号掲載)