太平洋岸北西部・先住民の物質文化に焦点
アメリカ自然史博物館(American Museum Of Natural History)で最も古いギャラリー「ノースウエスト・コースト・ホール」が、太平洋岸北西部の文化の創造性、学識、歴史を紹介するスペースに全面改装され、5月13日に一般公開された。
同ホールは、博物館の北米民族学学芸員であるピーター・ホワイトリー氏と、ヌーチャーヌルス(Nuu-chah-nulth)の学者で文化史家のḤaa’yuups氏が監修。先住民のコミュニティーと共同で開発した新しい展示品を中心に、太平洋岸北西部の生きた文化の創造性、学識、歴史を紹介している。
太平洋岸北西部の10の先住民の物質文化に焦点を当てたアルコーブのシリーズとして構成された同ギャラリーでは、1000点以上の復元された文化財が、コースト・サリッシュ、ギトサン、ハイダ、ハイルトザクフ、クワクワクワ、ヌクソール、トリンギット、ティムシアンのコミュニティーのコンサルティングキュレーターとともに開発した新しい解説に紹介されているのが特徴だ。
人類学者フランツ・ボアス氏の指導の下、1899年に開館した1万200平方フィートの同ギャラリーは、より全体像を把握できるよう再構成され、約9000点の展示品と78本の複雑な彫刻を施したトーテムポール、天井に取り付けられた63フィートのグレートカヌーを展示している。