ニューヨークのアッパーウエストサイドにあるアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)では7月20日から、米宇宙船「アポロ11号」の月面着陸50周年と同館の設立150周年を記念し、希少な月面資料を多数展示している。
1階のロス隕石(いんせき)ホール(Ross Hall of Meteorites)エリアに、アポロ11号が月で回収し地球に持ち帰った三つの岩石や、月からの新たな隕石が鑑賞できるエリア、彗星(すいせい)やクレーターについて学べるインタラクションなどを新設した。
7月17日に、報道陣向けに行われた発表会で、地球惑星科学キュレーターのデントン・エベル(Denton Ebel)氏、同館のシニアサイエンティストのジャッキー・ファリティ(Jackie Faherty)氏、天体物理学キュレーターのマイケル・シャラ(Michael Shara)氏、アシスタントキュレーターのルース・アンガス(Ruth Angus)氏の4人が登壇し、トークショーを行った。
ディスカッションでは、月面着陸当時のことに加え、「月旅行への関心が高まってきていることは重要なこと」「次は女性宇宙飛行士も搭乗させるべき」といった内容にも言及された。
発表会では、館内にあるヘイデン・プラネタリウムドームで、最先端のプロジェクションシステムで構成された50年前の月面着陸を宇宙飛行士の視点で体験できる3D映像が上映され、当時の宇宙飛行士らの着陸90秒前に貴重な音声が流れるなど、報道陣はリアルな月面着陸体験を楽しんだ。
(2019年7月27日号掲載)