ジャズピアニスト・上原ひろみ、NYでソロコンサート 生き生きとしたパフォーマンスで満席の会場沸かす

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スタンディングオベーションが湧き起こったライブの模様=20日、ニューヨーク(撮影:田部井)

世界を駆けるジャズピアニスト、上原ひろみのソロコンサートが20日、タイムズスクエアにあるソニーホール(Sony Hall)で開催された。9月18日に発売された10年ぶりのソロ・ピアノ・アルバム「スペクトラム(Spectrum)」収録曲などを6曲を演奏。会場内は満席で立ち見客が出るほど、上原の演奏を待ち望むニューヨーカーで埋め尽くされた。

「上原ひろみのキャリア最高傑作」として注目を集めている同アルバムのテーマは“色彩”。「白黒の鍵盤から色彩が生まれる」と語る上原による生き生きとしたパフォーマンスで、観客だけでなく会場スタッフからも拍手が沸き起こった。

喜劇王チャールズ・チャップリンからインスピレーションを受けて手掛けた楽曲「MR.C.C.」では、彼を思い描くような軽快な音色を奏で、会場が笑いに包まれる場面も。

MCでは「世界中を旅して演奏するたびに、感謝の気持ちでいっぱいになります。なぜなら、皆さんが私に居場所を与えてくれるからです」と穏やかな口調で感謝の気持ちを英語で伝えた。

最後は、22分46秒にもわたる大作「ラプソディ・イン・バリアス・シェイズ・オブ・ブルー(Rhapsody in Various Shades of Blue)」を披露。同曲には、誰もが耳にしたことのある名曲「ラプソディ・イン・ブルー」をはじめとした、“青”にちなんだタイトルの楽曲が織り込まれている。圧巻の演奏を披露した後、スタンディングオベーションが起こり、鳴りやまない拍手が会場内に響いた。アンコールではバラード調の楽曲、「Sepia Effect」を演奏。観客は余韻に酔いしれ、大熱狂のまま幕を閉じた。

来場者の一人、ニューヨーク育ちの男性、アレックスさんは、「Hiromiは特別であり、大きなエネルギーを感じる。ニューヨークで演奏する時は必ず見るほどの大ファンだが、毎回全く異なるパフォーマンスを披露してくれるからいつも新鮮な気持ちで楽しんでいる」と話した。

同アルバムのリリースを記念して、日本ツアー「上原ひろみ Japan Tour 2019 “Spectrum”」の開催が決定した。約1カ月間で全国22公演を行う。すでに完売した公演(6公演)もある。

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今回のコンサートの全曲目

Yellow Wurlitzer Blues
Once in a blue moon
MR.C.C.
Place to be
Spectrum
Rhapsody in Blue
Sepia Effect

(2019年10月26日号掲載)

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