FX、Huluで、配信中
俳優の真田広之さんが初主演・プロデューサーを務めたハリウッド製作の戦国スぺクタクルドラマ「Shogun 将軍」のプレビュー特別上映会が2月25日、27日の全世界同時配信(FXとHuluで配信中)に先駆け、マンハッタンのジャパン・ソサエティー(JS)で会員限定の特別イベントとして開催された。会場には、真田さんはじめ、エグゼクティブ・プロデューサーほか、戸田鞠子役のアンナ・サワイさんが参加、登壇し、トークショーも行われた。
プロデューサーとして製作にも携わった真田さんが特に今回こだわったのは、日本人役には必ず日本人を起用するということ。また時代劇専門の製作スタッフも日本から呼び寄せるなど、「海外のお客さんにも分かりやすく、かつ、日本の時代劇ファンにも認めてもらえる、微妙なバランスをうまく取ることが狙いだった」と、新しいながらも“本物”の時代劇創りにこだわったという。
ハリウッドが圧倒的スケールで描く
新しい戦国スペクタクルドラマ
本作は、戦国の日本を描いたジェームス・クラベルのベストセラー小説「SHOGUN」を原作とし、「トップガン マーヴェリック」の原案を手掛けたジャスティン・マークスとレイチェル・コンドウらハリウッドの製作陣の手でドラマシリーズとして映像化された。
戦国時代の日本を舞台に、ハリウッドらしいスケールの大迫力映像と、細部までリアリティーを追求したキャスト陣の演技を兼ね備えた本作。
徳川家康ら、歴史上の人物や出来事にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜の激動の時代を舞台に窮地に立たされた戦国一の武将〈虎永〉と、日本に漂着し、その家臣となったファースト・サムライ〈按針〉。誰もが知る歴史の裏側の、壮大な謀り事。そして、待ち受ける大どんでん返し。SHOGUNの座を懸けた、乱世を生き抜く者たちの陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ。
共演に浅野忠信ら豪華俳優陣が集結
舞台は1600年代、〈天下分け目の戦い〉前夜の日本。プロデューサー&主演の真田さんは、敵対するライバルたちに、命をかけて戦う、戦国最強の武将・吉井虎永を演じる。
虎永に敵の包囲網が迫るなか、近くの漁村で謎のヨーロッパ船が置き去りにされているのが発見され、その船に乗っていたとみられるイギリス人水先案内人、ジョン・ブラックソーン(後の按針・コズモ・ジャーヴィス)が虎永の領地へ漂着する。
虎永は、語学に堪能でキリスト教を信仰する戸田鞠子(アンナ・サワイ)に按針の通訳を命じ、次第に按針と鞠子の間には固い絆が生まれ始める。虎永は按針を身近に置き、その存在はやがて虎永の勢力に大きな影響を与えることに。果たして虎永は、按針と共にこの乱世を制することができるのか。
悪名高い裏切り者で虎永の側近、樫木藪重役に浅野忠信さん、ブラックソーンの船が発見された漁村の若きリーダー樫木央海役に金井浩人さん、虎永の最大のライバルである大名、石堂和成役に平岳大さん、夫と子供を失った悲しみの中で新たな目的を見つけなければならない女性、宇佐見 藤役に穂志もえかさんなど、豪華な顔ぶれが勢ぞろいした。
また虎永の信頼する一番の家臣の戸田広松役を西岡徳馬(※「徳」は旧字が正式表記)さん、鞠子の嫉妬深い夫、戸田広勝(文太郎)役を阿部進之介さん、虎永の息子で、自分の力を証明したいと強く願う生意気な吉井長門役を倉悠貴さん、全国にその名をとどろかせる遊女菊役の向里祐香さん、そして虎永の権力に終止符を打つためなら手段を選ばない、世継ぎの母として尊敬される落葉の方役を二階堂ふみさんが演じる。
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シリーズの制作はFXプロダクションが担当。2021年11月から22年7月までカナダのバンクーバーで撮影された。
真田さん自身がハリウッドに初めて挑戦した時に、現場でのさまざまな違いに戸惑いや不安を経験していただけに、日本から参加した多くの俳優陣と現場スタッフとの間に入るなど、メンタルのケアも行ったという。
全キャストがオーディションで選ばれ、米国在住の日本人俳優も多く参加、ニューヨーク在住でアマテラス座主宰のAKOさんも大蓉院(伊代の方)役で5話分、出演している。カナダのバンクーバーで行われた撮影にも参加し、城から街、細部にわたって建てられた撮影現場のスケールに驚いたという。
全10話のリミテッドシリーズで、初回は2話配信、その後毎週1話ずつ配信される。日本ではディズニープラスで配信中。
詳細はwww.fxnetworks.com/shows/shogun/viewers-guide参照。
(2024年3月2日号掲載)