「SDGs子ども勉強会プロジェクト」(東京/代表・櫻井真紀さん/sdgs.zk-zoki.com/)は9日、ミッドタウンウェストにあるシグネチャー・シアターで台風19号の復興支援としてチャリティーイベント「ジャパニーズ・トラディショナル・カルチャー・ショー・アンド・SDGs子どもプロジェクト」を開催した。雨天の中、多くのニューヨーカーが会場に駆け付け、ステージで披露された多彩な日本の伝統文化を堪能した。
スペシャルゲストには、日本の重要無形文化財指定「白磁」を制作する人間国宝の井上萬二さんを迎えた。今年で90歳を迎えた井上さんによる元気でユーモアあふれる講演では、会場から笑いが起こる場面も。
また、SDGsが掲げる「目標13気候変動に具体的な対策を」に関した、日本の子供たち(錦城高等学校、郁文館夢学園、東進こども英語塾=神楽坂赤城教室=ほか)による手書きメッセージが会場ロビーに展示されたことに加え、来米した中高生3人が英語でスピーチをした。昨今の気候変動による日本での大きな災害を懸念し、他人事ではなく「自分ゴト」としてとらえていかなければならないことを熱弁し、来場者の心に訴えかけた。
老若男女問わず日本全国から集まった出演者は、日本舞踊、和太鼓、南京玉すだれ、童謡に合わせた井上さんの花器への生け込みパフォーマンスなどを披露し、観客を大いに盛り上げ、歓声と拍手が鳴り止まないまま幕を閉じた。
会場で集まった募金はジャパン・ソサエティーに届けられ、11日には日本総領事館の山野内勘二総領事・大使に表敬訪問、子供たちのメッセージが届けられた。
(2019年12月21日号掲載)