ニューヨークを拠点に活動しているよしもとアーツ所属のアーティスト・KAORUKOさんによる個展「Animism(アニミズム)」が2月27日から、チェルシーのLyons Wier Galleryで開催している。3月21日まで。27日にはオープニングレセプションが行われ、KAORUKOさんと来場者らの交流の場が設けられた。
同展のコンセプトは、生物・無機物を問わず全てのものに霊魂が宿っているという、日本古来から続く精霊信仰「アニミズム(英語:animism)」。この思想を元に、KAORUKOさんが近年テーマとしてきた“アイドル”の持つ、不完全な思春期の精神性をキャンバスに描いた。理想の女性像を演じながらも、かわいらしく強さを持って夢を勝ち取ろうとする、ポジティブな意味でのフェミニズムを表現している。
ニューヨークでの個展開催は今回で5度目を迎え、全8作品が展示されている。会場では展示販売を同時に行い、初日にはすでに1点が売れ、幸先のよいスタートをきった。
レセプションでは、新作「コイの滝登り(Carp Climbing Up A Water Fall)」が一番の見どころとコメントしたKAORUKOさん。初日にもかかわらず、日本人だけでなく、KAORUKOさんに注目しているニューヨーカーや独自性あふれる作品が目にとまった観光客など、多くの来場者が訪れた。
期間中は、KAORUKOさん本人も在廊する。
KAORUKOさんが描く、日本の伝統とポップカルチャーが融合した色鮮やかな作品群を、会場で堪能してみてはいかがだろうか。
(2020年3月7日号掲載)