
公衆トイレへの新たな取り組みを発表するゾーラン・マムダニ市長(中央)(NYC Mayor’s Officeの公式YouTubeから)
自己洗浄式モジュール型公衆トイレは、センサーで利用者の動きを感知し、自動で便器の洗浄や便座の開閉を行う衛生的で効率的なトイレシステムで、「自己処理型」や「バイオトイレ」などがあり、上下水道がなくても独立して機能するタイプも存在し、災害時の利用や公園、イベント会場などでの導入が進んでいる。
ゾーラン・マムダニ(Zohran Mamdani)市長率いるニューヨーク市の新政権は1月中旬、400万ドルを投じ、市内全域で公衆トイレのアクセス拡大を推進すると発表した。従来型のレンガ造りトイレは設置に数年を要するが、新世代のモジュール式自動清掃トイレ(self-cleaning restrooms)はより迅速かつ低コストで設置可能。
「モジュラー(Modular)式」は、工場で製造されたユニットを完成品として搬入・設置する方式で、既存の下水道管への複雑な接続や大規模な掘削が不要なため、広場や歩道、公園などに従来の公衆トイレよりもはるかに短期間で設置可能とされている。
ロサンゼルス、ポートランド、ワシントンDCなどの都市では既にこの手法が採用されており、コスト削減と工期短縮の両方を実現している。ニューヨーク市もこれに追随し、マムダニ市長の就任後100日以内に提案依頼書を発行する計画で、5行政区に20~30基の導入を目指している。
これらは水たまりや壊れた鍵がある普通の公園トイレとは一線を画し、新型ユニットでは使用後に作動する自動清掃システムを採用し、床・壁・備品を洗浄し、高頻度接触面を消毒する。清掃中はドアがロックされるため、次の人物が清潔な空間に入ることができる。一部のモデルでは、細菌やメンテナンスの手間を減らすため、水洗から洗面台、ソープディスペンサー、乾燥機まで全てが非接触式となっている。
最初の設置場所はウエストハーレム、12番街とセントクレアプレイスの交差点。バリアフリー対応の無料トイレに飲料水充填(じゅうてん)機を併設し、今年後半のオープンを予定している。
(2026年1月24日号掲載)