「第2のホームタウンに帰ってくることができてうれしい」
出演者のミュージック・ライブも
ニューヨークと東京を拠点に活動する写真映像作家・松井みさきさんが監督・ナレーションを務めたドキュメンタリー短編映画「mit Kenji und Keisuke(ケンジとケイスケと)」のスクリーニング&ミュージック・ライブ・イベントが、6日にニューヨーク・マンハッタンの劇場the cellで行われた。
ドイツ・ベルリンで生まれ育った日本人のケイスケさんと、オーストリア人と日本人のハーフであるケンジさんの共通点はギター。映画は、ブルックリンで出会った2人と松井監督が音楽を通して絆を深めていく様子をドキュメンタリータッチで描いている。
さまざまなバックグラウンドをもつ2人は、自分のアイデンティティーを国籍や言語ではなく、彼らが奏でる「音楽」で確立している。自炊をしたり、洗濯物をあえて乾燥機を使わず庭に干したり、丁寧に生きる2人の生活も映像に収められている。
上映が終わると、ケンジさんとケイスケさんのギターによるミュージック・ライブが行われ、会場は2人の奏でる音色に包まれた。その後、松井監督も交えてのトークショーが行われ、撮影秘話などが語られた。
松井監督は、「久しぶりのニューヨークでのイベントでしたが、自由でのびのびした第2のホームタウンに帰ってくることができてうれしい」と笑顔で語った。今後、映画の撮影と作品の発表で世界を旅したいという。現在は、日本で鎌倉の三味線奏者のドキュメンタリーを撮影中だ。
(2018年4月21日号掲載)