NY市の飲食業界に異変が!

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老舗閉店が映す構造転換

高騰する家賃とコスト増が直撃

 ニューヨークでは近年、老舗レストランや人気店の閉店が相次ぎ、飲食業界の構造変化が一段と鮮明になっている。代表例が点心で知られる「Jing Fong」=写真=で、コロナ禍後の縮小を経て支店も閉鎖された。さらに、LGBTQコミュニティに長年親しまれた「Elmo」、ワインバー「Corkbuzz」、人気ピザ店「Village Pizza」、オーガニック系カフェ「Foragers」なども閉店に追い込まれ、業態や客層を問わず影響が広がっている。

“続ける難しさ”が常態化

 背景には、家賃の急騰がある。物件の売却や再契約を機に賃料が倍以上になるケースも珍しくなく、長年営業してきた店舗でも撤退を余儀なくされる。また、食材費や人件費、光熱費の上昇も経営を圧迫し、「満席でも利益が出ない」という状況が現実となっている。

 消費者側の行動も変化している。外食頻度の減少や短時間利用、デリバリーの定着により、大型で滞在型の店舗は不利になった。一方で、小規模・高回転型やテイクアウト中心の店が増え、効率重視のビジネスモデルへと移行が進んでいる。

変わる消費行動と店舗モデル

 再開発による街の高級化も進み、文化的価値を持つ老舗が姿を消す一方で、新しい店が短期間で入れ替わる状況が常態化している。ニューヨークの飲食業界は今、「人気店であっても生き残れるとは限らない」という厳しい現実に直面しており、“続ける難しさ”そのものが最大の課題となっている。

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