【新生活特集】食材 ブルックリン発の鮮魚店「OSAKANA」

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片桐グランドセントラル店内にオープン、マンハッタンで購入可能に

2016年のオープン以来、これまでにないスタイルの鮮魚店として地元ブルックリンの食通から愛されてきた「OSAKANA」。

ニューヨーク近郊で取れる魚を地元の漁師から仕入れ、刺し身や切り身にして販売、クッキング教室を開催して、捌(さば)き方や調理法も伝えるOSAKANAは地産地消と食育にこだわる魚店として米系メディアにも多数取り上げられた。そのOSAKANAが2月半ば、日系スーパー「KATAGIRI(片桐)」のグランドセントラル店内にオープンした。

片桐グランドセントラル店内の「OSAKANA」

マンハッタンでは買えないかと日本人からの問い合わせが続き「新鮮な魚が日常的に買える環境を(マンハッタンでも)提供したいという情熱が湧いてきた」と話すのはOSAKANAオーナーの原口雄次さん。

ショーケースに並ぶラインアップには独特のこだわりが見える。生活スタイルに合わせたパッケージングがされているのだ。例えばタコや魚の刺し身計4種を少しずつ盛り合わせにし、10〜15ドル前後の手頃な価格にしたパックや、粕(かす)漬けや焼き魚をほどよく調理して小さなサイズにカットしたパック。これらは周辺オフィスから訪れる日本人駐在員の需要に応えたデリ感覚の商品だ。

日本にいた時のように家族の食卓に魚を使いたいファミリー向けには「食材」としてのパッケージも豊富に用意した。

オーナーの原口雄次さん、ブルックリン店にて

スーパーの中に出店することで、米や調味料など、必要なものがまとめて買える利便性も「日本の食文化を積極的にPRするためには大事なポイント」だと考えた。「食品は信頼が大事だから」と話す原口さんのもとにはオープンからわずか2週間で既に常連も。売り場に毎日立ち、食べ方や調理法をきちんと説明しながら売っていく。

「あのブルックリンの魚屋さんから直接買えるなら、安心だ、と思ってもらえるような、そんな場所を作りたくて」と笑う原口さん。「日本人の食生活を魚で支えたい。アメリカの漁師とつなげたい」。原口さんの夢がこのオープンで、ますます広がっていきそうだ。

OSAKANA 片桐グランドセントラル店
【住所】370 Lexington Ave #107 NYC(入り口は41st St沿い)
【営業時間】月─金 午前8時〜午後10時、土・日 午前10時〜午後8時
【ウェブ】OSAKANA https://www.osakanabk.com/
片桐 http://katagiri.com/

(2019年3月30日号掲載)

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