ニューヨーク日系ライオンズクラブは13日、ニューヨーク歴史問題研究会の後援で、ウエストポイント(米陸軍士官学校)の特別見学研修ツアーを行った。
“陸軍士官学校のオリンピック”と言われる「サンドハースト競技会」も見学できるとあって約50人が参加。「サンドハースト競技会」とは、同地周辺40キロを走破しつつ、障害物乗り越え、ボート漕ぎ、水泳、射撃などの競技を行い総合順位を競うもの。
今年は、日本の防衛大学校など世界13カ国からインターナショナルが14チーム、米国内の大学から16チーム、米陸軍士官学校から15チーム、米海軍士官学校(兵学校)、米空軍士官学校、米沿岸警備隊士官学校、米陸軍士官学校予備校からそれぞれ1チームの計49チームが参加した。各チーム11人構成で、メンバーには女性を最低2人は入れることとなっている。
見学はハドソン川を一望できるトロフィーポイントから始まり、陸上自衛隊から教官として派遣されている星野大輔3等陸佐がツアーを案内した。ほかにも校内にある図書館やアイゼンハワー元大統領、ダグラス・マッカーサー米陸軍元帥の銅像や4000人が収容できる食堂を見学し、参加者たちは星野3等陸佐の解説に熱心に耳を傾けた。
ウエストポイントクラブでの昼食では、各テーブルに一人ずつ防衛大の学生が座り、ツアー参加者たちは昼食を食べながら歓談を楽しんだ。昼食後には星野3等陸佐からウエストポイントやサンドハースト競技会についてのプレゼンテーションが行われた。
午後にはツアーのメインイベントであるサンドハースト競技会の見学があり、当初はゴール地点であるマイキースタジアムで防衛大チームのゴールを一緒に迎える予定だったが、時間の都合で一つ前の競技である水泳から応援することに。
防衛大チームがプールに到着すると参加者たちは歓声をあげ、日の丸を振って、力強く応援した。その後はゴール地点であるマイキースタジアムに移動し、精神的、肉体的にも限界を迎えている防衛大チームのラストスパートに大きな声援を送った。7位でゴールした後は参加者たちから大きな拍手で迎えられ、防衛大幹事の納冨中陸将やニューヨーク日系ライオンズクラブからねぎらいの言葉と栄養ドリンクなどの差し入れが送られ、学生たちはうれしそうな表情を浮かべた。
ツアーに掛かる経費を控除した収入は全て同クラブを通じ、チャリティーに使われる。
(2019年4月27日号掲載)