「スポーツ選手のように人生を決してあきらめないで」
新作「希望のツリー」20年東京五輪点灯目指す
日米で活躍する芸術家・林世宝さんが4月10日から13日までの4日間、マンハッタンのイーストハーレムにあるアートスペース「El Barrio’s Artspace PS109」で個展「The Golden Age Exhibit」を開催した。
林さんは展覧会の作品を通し、人生を野球と比べるという試みを行った。キャンバスに放たれた色彩は金を「黄金時代」、黒を「歴史と記憶」、赤を「生命(躍動している今)」、グレーを「水あるいは時間」と表現。また円を「野球のボール、太陽、輪廻(りんね)転生、円満、天地万象、永遠の象徴」と捉えて描いている。
「作品の中のストーリーは、スポーツ選手たちのバイタリティーと忍耐力についてです。スポーツ選手たちが決してあきらめないように、私たちも人生をあきらめてはいけない」と林さんは説明。「『黄金時代』の作品を見て、勝利の瞬間に湧き上がっている球場の様子を感じていただきたい」と述べた。
これから制作する「希望のツリー」は野球のボール2万5000個、LEDライト1万個をツリーの周りに巻き、スポーツの感動と栄光の精神を表現するもの。年末に完成予定の作品は2019年のWBSCベースボールワールドカップの開催地、ニューヨーク、ペルー、日本、台湾を巡回し、最終目的地として20年東京五輪の野球会場での点灯を希望している。
作品制作のための使用済みのボールやLEDライトの受け入れも行っている。詳細はshihpao62@yahoo.comまで。
(写真は全て林世宝さん提供。4月12日、ニューヨークでの個展会場で)
(2018年5月5日号掲載)