NYで国連総会ハイレベル会合サイドイベント
日本国内製薬最大手の「武田薬品工業」は9月24日、国連総会会期中、米非営利団体(NPO)シード・グローバルヘルスと共催で「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」に関する国連総会ハイレベル会合サイドイベントをニューヨークのミッドタウンで開催した。
同イベントでは、各国から首脳級、閣僚級および国際機関の長が集結し、「全ての人が適切な予防、治療、リハビリなどの保険医療サービスを支払い可能な費用で受けられる状態」であることを指す「UHC」を実現するための具体的施策について協議が行われた。
ゲストスピーカーには、ルワンダで小児科医や医療管理者、保険大臣を務めるダイアン・ガスンバ氏やシード・グローバルヘルスの創設者であるバネッサ・ケリー氏、世界保健機関(WHO)親善大使の武見敬三氏、米国の外交官兼グローバルエイズコーディネーターであるデボラ・バークス氏、WHOのUHCエグゼクティブディレクターのピーター・サラマ氏が招かれ、パネルディスカッションが行われた。また、会場には、ウガンダのルハカナ・ルグンダ首相も駆け付け、途上国や新興国での疫病予防、保健人材の育成、医療アクセスといったグローバルレベルの医療課題について熱く討論が交わされた。
武田、世界の医療環境の改善に今後も貢献
武田薬品工業は現在、シード・グローバルヘルスとの5年間のパートナーシップを結び、医師、看護師、助産師などの医療専門家が極度に不足しているアフリカ諸国において、5000人の医療専門家を育成することを支援している。イベントに参加した同社コーポレート・コミュニケーションズ&パブリックアフェアーズオフィサーの平手晴彦氏は、「医療の専門家が不足するアフリカ諸国でヘルスワーカーを育成することはとても重要なことだと考えている。今後もこういったプログラムをサポートし、世界の医療環境の改善に貢献していく」と述べた。
(2019年10月5日号掲載)