「易と不易」がテーマ
大変動の時代を生きる術を伝授
ニューヨーク倫理友の会は11月8日、名門プライベートクラブとして100年の歴史をもつニューヨーク・アスレチッククラブで第12回年次総会を開催。ハリケーン「サンディ」の影響もあり参加者の足取りも懸念されたが、この日を心待ちにしていた多くが会場を訪れた。
同会理事長のリンゼイ芥川笑子氏のあいさつに始まり、水野五十一シェフプロデュースによるフルコースが振る舞われる中、参加者は、尺八奏者の小濱明人さんとボーカリスト、エメさんによる伝統的な演奏と創作音楽を楽しんだ。
そして、メーンイベントである社団法人・倫理研究所理事長の丸山敏秋氏による講演がスタート。今年のテーマは「易と不易〜大変動の時代を生きる〜」。
「“易と不易”。この意味をある程度心得ておくことで、この大変動の時代を少しは力強く希望をもって生きていけるのでは」と話す丸山氏。
「激しく動き変わる世の中で、変えなければならないこと(=易)はどんどん変える。しかし変えてはならないもの(=不易)は、断固変えずに守る」
仕事でも日常生活でも、不易の相にしっかり足を踏みしめ、変化には柔軟に応じて、バランスを取ることが大切だ、と唱えた。
経済的に、社会(政治)的に、世界が、日本が、そしてわれわれの住む米国が、大変動の時代にある今だからこそ、生きるために「易・不易」の原理を生かすことが大切だと参加者に呼び掛け、その術を伝授した。
(1)腹を据える
(2)捨てるものは捨てる
(3)自社の「売り物」に磨きをかける
(4)人の「わ」(輪・和)を強める
(5)自分を高める
当たり前のことのようでも、つい見過ごしてしまう大切なことを、今一度立ち止まり、考えさせられる総会となった。
(2012年11月17日号掲載)