〈コラム〉あなたは妊孕力の温存法を知っていますか

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乳がんと妊娠との関係

コウノトリのコトバ-生殖医療の現場から 第10回

New Hope Fertility Center Dr. John Zhang

乳がん治療には体に多くの影響がある。がんの治療は体内のがん細胞を倒すことできるが、同時に多くの副作用があるためだ。残念なことに、現在多くの病院で使用している抗がん剤もまた、将来妊娠する女性の能力である妊孕力(にんようりょく)を妨げる可能性がある。したがって、治療を開始する前にこの保存を考慮することが重要だ。

乳がんと肥満

女性の妊娠可能性に対する乳がん治療の影響は、多くの要因に依存している。年齢、がんの種類、治療プロトコールは全てがん治療後の妊孕性を考えるのに重要な要素となる。もちろん、妊孕力に影響を与えない治療法もあるが、化学療法が使われている場合、妊孕力の保存を考慮する必要がある。あなたの妊孕力が乳がん治療によって影響を受けるかどうかを知る最良の方法は、腫瘍専門医に話すことだ。

妊孕力の保ち方

乳がん治療の前に妊娠可能性を維持するには複数の方法がある。現在、主に勧められているのは、卵子の凍結だ。妊娠可能で、かつ、乳がんを促進させない薬剤を使用し、複数の卵の成長を促す。成熟に達すると、健康な卵子は回収され、乳がん治療後に使用するために凍結保存される。このようにして、女性は化学療法の影響を受けていない妊娠可能な自分の卵子を治療前に保存することができる。

また最近では生殖能力維持領域の進歩により、卵巣組織の凍結を行うことも可能になった。この方法では、卵巣の外側層のセクションが除去され、保存される。外層には未成熟卵があり、妊娠可能な薬剤が効果を発揮するのを待たずに一度に数百個の卵子を収穫することができる。治療後、回収された組織は体に戻され、正常に機能し始め、自然に妊娠することができる。

もしあなたの周りに、がんを患った女性がいたら、治療を始める前にすぐにこれらの情報を伝えていただきたい。

(次回は7月第4週号掲載)

Dr. John Zhang〈クリニック〉 New Hope Fertility Center 世界トップレベルのスペシャリストが集結、ライフステージに合った家族計画をサポートしている。不妊治療、体外受精を望むカップルだけでなく、将来のために卵子凍結を行いたいシングル、ドナー精子、卵子での挙児希望者、また、ドナーとして卵子提供者が利用できるクリニック。2004年の開院以来、多くの成功事例を持つ。米国内以外にロシア、メキシコ、中国にも分院を設立、運営している。
【ウェブ】www.newhopefertility.com/

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