〈コラム〉ファイナンシャルアカデミー代表 泉正人「社会人のための資産運用」第23回

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買い物の前に 「流行」「見栄」「感情」に流されていないか確認を

最新の携帯電話が発売されたので買い替えるなど「流行」を追いかけるのが好き、という人は多いかもしれません。私も昔は新しいもの好きで、いろいろとムダ遣いをして、あとで後悔することもたびたびありました。確かに流行に乗っているものを買えば、そのひとときは心が満たされますが、1年後あたりには時代遅れとして世間からは見向きもされなくなってしまい、また新しい商品が欲しくなり、ついつい買ってしまう…。このような悪循環に陥り、その結果ムダなものが集まり、お金は貯まらなくなっていく。こんな経験をされた人は多いのではないでしょうか?
節約の大敵となるものに、私たち自身の心の中にある「見栄」があります。周りに合わせて見栄を張ってしまい、本当ならムリをしてお金を使わなくてもいいようなものにお金をつぎ込んでしまうことは、ありがちです。しかし、長い目で見れば、見栄のために手に入れたお金をどんどん使ってしまうよりも、そのお金をしっかりと貯めるほうが、お金や将来への不安も解消されるのではないでしょうか?
私を含め人は誰しも、買い物をする際、どうしても「感情」に動かされてしまいがちです。たとえば自動車など、買うつもりもないけれど、自動車販売店のショールームをのぞいて車の試乗をしてしまうと、「買いたい」という「感情」が先にきてしまい、冷静な判断ができずにムダな出費につながるケースが多くなってしまうのです。
このように、「流行」「見栄」「感情」…この3つに流されて買い物をしてしまうと、ひとときは心を満たすことができるかもしれませんが、将来に不安を感じながら生活することになってしまいます。
ぜひ、皆さんも買い物をする際には、「流行」に乗って、なんとなく気分でものを買っていないか、「見栄」で欲しいと思ってはいないか、「感情」に動かされていないか…ひとまず立ち止まって考えて判断してみてくださいね。
(次回は3月第1週号に掲載)

「お金の教養」
〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長、神戸夙川学院大学客員教授。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が18万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac

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