〈コラム〉医師とは違った視点で妊娠を追究

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コウノトリを呼ぶスペシャリストたち―エンブリオロジスト編―

コウノトリのコトバ-生殖医療の現場から 第9回

New Hope Fertility Center Dr. John Zhang

エンブリオロジストという人たちをご存じだろうか?
日本では“胚培養士”と呼ばれる。彼らはあまり患者とは接点を持たない。しかし、こういった治療の中で一番重要な役割を果たしているといっても過言ではない。医師の役割を卵を作るパートとすれば、エンブリオロジストはその卵を育てるパートを担っている。彼らは農学、理学、医学系の大学を卒業後、専門技術と知識を身に着けるため、数年間特別な訓練を行う。日本ではその後、試験があり、パスした者だけが見事、培養士となることができる。

彼らの仕事は早朝6時から始まり、それぞれの卵の発育状況、採卵、精子の調整、受精、凍結など、手塩にかけて受精卵を育てる。米国では彼らの地位は日本よりも確立されており、医師も彼らの意見を重要視している。なぜなら、医師はエンブリオロジストの知識と技術がクリニックの実績を左右していることを知っているからだ。

クリニックによっては患者も彼らと話せる機会を設けているところもある。彼らは医師とは違った視点で妊娠を追究するため、患者にとっては新しい情報を得ることが多い。
クリニック選びを行う際はぜひ医師だけでなく、エンブリオロジストにも目を向けて検討するのが妊娠への近道かもしれない。

(次回は6月第4週号掲載)

Dr. John Zhang〈クリニック〉 New Hope Fertility Center 世界トップレベルのスペシャリストが集結、ライフステージに合った家族計画をサポートしている。不妊治療、体外受精を望むカップルだけでなく、将来のために卵子凍結を行いたいシングル、ドナー精子、卵子での挙児希望者、また、ドナーとして卵子提供者が利用できるクリニック。2004年の開院以来、多くの成功事例を持つ。米国内以外にロシア、メキシコ、中国にも分院を設立、運営している。
【ウェブ】www.newhopefertility.com/

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