〈コラム〉最近の運動靴は5トレンド

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日本クリニック「医療の時間」第14診

今のシーズンはマラソンが盛んですね。今からマラソンを始める方もたくさんいるかと思います。今回は長距離を走る上でのポイントとして靴選びの重要性を挙げたいと思います。米国スポーツ医学会の「第15回健康とフィットネスサミット」によると、最近の運動靴はミニマリズム傾向にあり、大きく分けて5つのトレンドスタイルになります。
素足でのランニング
ランナーの中には、靴を履かないで走る方が、より自然なランニングスタイルに集中することができると考えている人もいます。リサーチによると素足で走る場合、着地が足の裏の中心から足先になるのに対し、靴を履いて走った場合、かかとで着地していることが多いと分かりました。歩行時のかかとでの着地には何の問題もありませんが、走行時については、現在のところどちらのスタイルが足に負担をかけるか判明していません。
ミニマリズムの運動靴
非常に軽く、薄型の運動靴は、素足に似たランニングスタイルを保持しながらも足の保護の役目もします。
履くだけで筋力アップの運動靴
靴メーカーによると靴の外底を大きく削った不安定なこれらの靴は、平坦な靴よりも足の筋肉をより使うとのことです。しかし体が鍛えられていない者が使う場合、足をケガする原因にもなります。
圧縮靴下
血流の流れを助け、ふくらはぎに血流が停滞するのを防ぎます。
回復サポートサンダル
これらの簡単に脱ぎ履きできる靴やサンダルは長時間のトレーニングの後、足の疲れを癒やし、回復を促す効果があります。
◇  ◇  ◇
最適な運動靴はケガの防止にとても重要です。そして靴に関しては最新で流行ということが必ずしも安全ということではありません。昔ながらの靴からミニマリズムの靴への移行はケガの危険を増やすだけです。
リサーチによると、どのタイプの運動靴が、ケガを予防するのに一番効果的かということはまだ証明されていません。ミニマリズムの靴への早急な移行は、あまりおすすめできません。皆さん、最適な運動靴を選んで安全にマラソンを楽しみましょう。
(次回は6月18日号掲載)

drvitale〈今回の執筆者〉ケン・ヴィターレ医師/Kenneth C. Vitale, MD
日本クリニック/15W 44th St. 10FL. NY,NY 10036
スポーツ医学、理学医療科、リハビリテーション科。NY大学医学部卒業。NYU Harkness Center for Dance Injuriesにて資格取得。アメリカ大学スポーツ医学会(ACSM)、東京大学、ヨーロッパなどで講演を行う

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