今週は「シンデル法律事務所」
米国永住権保持者の数について
最近、米国移民法弁護士協会を通して情報提供のあった米国永住権保持者に関する統計データによると、2009年1月1日時点での米国永住権保持者の推定総数は約1250万人です。うち約790万人が米市民権の有資格者だそうです。
今回のデータを更に見てみると、1980年から2008年の間に約2400万人の人が永住権を取得しており、うち約900万人がその間、米市民権を取得しています。それ以外に1980年より前に永住権を取得した人の数の追加や、その後死亡した方や永住権を放棄した方の数等を考慮することで、今回の数字が算出されています。
更に詳細を見てみると、2009年1月1日現在の米国永住権保持者のうち、1959年以前の取得者が約19万人(1.5%)、60年代が約44万人(3.5%)、70年代が約112万人(9%)、80年代が約116万人(9.3%)、90年代が約292万人(23.5%)、2000年?04年が約261万人(21%)、05年?08年が約401万人(32.2%)だそうです。
また、今回の発表では国別の人数も発表されており、うちメキシコが328万人で全体の26.3%と圧倒的な数を占めています。その次に続くフィリピンの55万人、中国の53万人、インドの50万人と比べるとその数には驚かされます。日本人は、今回の統計上は全体の18番目で、その数は約13万人で全体の約1.1%程です。そのうち約11万人が米市民権の有資格者と言うことで、このことからも一人の永住権保有期間の長さを伺うことができます。その他注目すべきアジアの国として、韓国(北朝鮮を含む)は約24万人です。
また、州別の永住権保持者に関するデータも今回発表されており、約331万人(全体の約26.6%)を抱えるカリフォルニア州を筆頭に、ニューヨーク州の153万人、テキサス州の122万人、フロリダ州の118万人、ニュージャージー州の56万人、イリノイ州の54万人が後に続きます。
現在、雇用また永住権保持者の配偶者としての米国永住権申請について、その取得まで大変長い時間を要しています。今後の状況改善について、米国政府には、より柔軟かつ前向きな対応を望むばかりです。
(次回は4月9日号載)
(「WEEKLY Biz」2011年3月12日号載)
〈今週の執筆者〉 弁護士 デビッド・シンデル(David S. Sindell – Attorney at Law) NY、NJ州公認弁護士、NY弁護士会会員 アメリカ移民法弁護士協会会員 1994年NYマンハッタンにシンデル法律事務所を設立。移民法を専門に扱う。以後1万件以上のビザ、永住権等の取得実績を誇る。2011年4月にはCA州シリコンバレーにもオフィスを設立。NY、CA、日本を中心とした法律セミナーの多数開催をはじめ、多数の日系情報誌にも法律記事を連載中で、在米日本人を中心に広く好評を得ている。米国在住の日本人とも交流が深く、米国を拠点に直接日本語で法律相談にも応じている。 〈今週の執筆事務所〉シンデル法律事務所 7 W. 36th St., 14Fl. NYC Tel:212-459-3800 Email:slony@sindelllaw.com Web:www.sindelllaw.com
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