〈コラム〉FXDD提供「米国在住の誰もが気になる為替と世界の事情」第8回

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2020年オリンピック開催地

 皆様がこのコラムをお読みの頃はすでに東京、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)の3都市で争われている2020年オリンピック開催地は決定していることでしょう。
 イスラム圏最初という強みはあっても、反政府デモの高まり、隣国シリアの内戦が気がかりなトルコ。投票に参加するIOC委員のほぼ半数が欧州地域出身であり、フェリペ皇太子を招致プレゼンの先頭に立て、欧州各国王族の支持を軒並みさらったものの、ユーロ危機による国内経済の疲弊による不安を抱えるスペイン。そして、豊富な開催資金を誇るものの、肝心の都民の支持率が低く(16年のオリンピック招致で東京が敗退したのも支持率の低さからでした)、さらに福島原発の放射能汚染問題が気がかりな日本。いずれも、過去数回の開催地候補に立候補しているベテラン同士の戦いとなっています。00年のアテネ大会では膨大な経費がギリシャの財政を圧迫し、ギリシャ危機の原因の一つになったとも言われました。一方、04年に開催された北京大会は様々な批判はあったものの結果的に成功し、その後の中国の経済成長に貢献しました。今年7月に英国政府とロンドン市は昨年開催されたロンドン大会1年後の経済効果を1・5兆円と発表しています。14年のサッカーワールドカップ開催、16年のオリンピック開催が予定されているブラジルでは、この夏大規模なデモが多発している中で、株価の下落、通貨レアルの下落が深刻化しています。
 このように、オリンピックは単なるスポーツの祭典を超えて、政治・経済を左右する巨大イベントとなっています。アベノミクスの行方も左右するといわれている注目のIOC総会は9月7日、その結果に注目しましょう。
(次回は10月第2週号掲載)
〈情報〉FXDD World Trade Centerに本部を置くFXDDは世界180カ国に顧客を持つ為替ブローカー。日本語を含む13言語対応・24時間体制のカスタマーサポートでFX業界をリード中。親会社は世界28カ国でグローバルな金融サービスを提供しているTraditionグループ。【ウェブ】www.fxdd.com【facebook】www.facebook.com/FXDDjapan

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