一時帰国は学校や入試情報収集や受験対策の絶好の機会
「在米親子にアドバイス」日米の教育事情
米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人
現地校の夏休みを機に、一時帰国する方もいると思います。目的は様々ですが、帰国後の準備のため、以下のことをお勧めします。
1)学校訪問
お子さんが志望校を、自分で見聞きすることはとても重要です。担当の先生から学校の説明を聞いたり、施設を見学したりするだけでなく、入学後に同級生となる生徒の授業や部活動などの様子も、ぜひ見学させてもらってください。また、編入学の場合には、編入試験の実施の有無や時期、出題科目や範囲などもお聞きすると良いでしょう。
学校訪問での担当の先生との面会は、事前面接でもあります。身だしなみや態度、言葉遣いなどにも注意が必要です。
2)情報収集
志望校が決まっていない場合には、学校情報の収集が必要です。海外では入手しにくい学校のガイドブックなどを購入し、持ち帰ると良いでしょう。ただし、帰国まで間がない場合には、一時帰国前の海外にいる間に志望校を選んでおくことをお勧めします。海外子女教育振興財団の「帰国子女のための学校便覧」は企業に送られていますし、補習校でも閲覧できます。
また、問題集や参考書の購入もお勧めします。書店でページを開いてみて、難易度や解答・解説のわかりやすさなどを確認すると良いでしょう。志望校が決まっている場合は、それらの入試問題集を購入しましょう。受験学年までは、過去の入試問題を解くのは難しいですが、入試問題を早めに見ておくことは大切なことです。
3)受験対策
学習塾での学習も、もちろん効果的です。特に夏期講習は短期集中で学習できます。中学入試や高校入試は、国内生と同一問題が課される学校が多いので、帰国生対象の学習塾でなくても問題ありません。
また、模擬試験を受験するのも良いでしょう。帰国生対象ではなくても、国内生の中での位置づけを知ることは、今後の学習の指針となります。
【執筆者】にわ・ふでひと 河合塾在職後に渡米し、北米の補習校・学習塾講師を歴任。現在は、「米日教育交流協議会(UJEEC)」の代表として、「サマー・キャンプ in ぎふ」の企画・運営、河合塾海外帰国生コース、名古屋国際中学校・高等学校、名古屋商科大学の北米担当などを務める。他にデトロイト補習授業校講師(教務主任兼進路指導担当)
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