海外の子どもたちにとって日本が身近になる
「在米親子にアドバイス」日米の教育事情
米日教育交流協議会(UJEEC)・代表 丹羽筆人
国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は、IB機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。1968年に国際的な視野を持った人材を育成するために設置され、認定校に対する共通のカリキュラムの作成や世界共通のIB試験、IB資格の授与などを実施しています。欧米ではIB認定校が目立ちますが、日本でもIB認定校が増加しています。
また、IB資格は世界の多くの国々で大学入学資格として幅広く受け入れられていますし、米国の難関大学ではIBの履修を推奨し選抜において考慮するケースも目立ちます。日本ではIB資格のある18歳以上の者は、日本の大学への入学資格が認められており、IB資格やIB試験のスコアなどを活用した入試を実施する大学も続々と登場しています。
IBの認定校は世界140以上の国・地域の4846校です。日本の公教育の学校の中での認定校でIB資格が取得可能な学校は、仙台育英学園高校、茗渓学園高校、ぐんま国際アカデミー、筑波大学附属坂戸高校、玉川学園中学部・高等部、東京学芸大学附属国際中等教育学校、東京都立国際高校、山梨学院大学付属高校、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢、法政大学女子高校、加藤学園暁秀高校、名古屋国際高校、立命館宇治高校、英数学館高校、AICJ高校、リンデンホールスクール中高学部、沖縄尚学高校で、その他16校のインターナショナルスクールでもIB資格が取得できます。(2017年6月1日現在、文部科学省調べ)
IBを活用する入試を実施している大学は、東北、筑波、東京、東京外国語、東京芸術、お茶の水女子、金沢、名古屋、京都、大阪、岡山、広島、長崎、鹿児島、国際教養、横浜市立、大阪市立、慶應義塾、工学院、国際基督教、順天堂、上智、玉川、東洋、法政、立教、早稲田、日本獣医生命科学、中京、愛知以下、関西学院、立命館、立命館アジア太平洋の33大学です。(2017年8月現在、文部科学省調べ)
IB資格取得可能な学校やIBを活用する大学の増加で、海外の子どもたちにとって、ますます日本が身近になりそうです。
(写真:名古屋国際中学校・高等学校)
【執筆者】にわ・ふでひと 河合塾在職後に渡米し、北米の補習校・学習塾講師を歴任。現在は、「米日教育交流協議会(UJEEC)」の代表として、「サマー・キャンプ in ぎふ」の企画・運営、河合塾海外帰国生コース、名古屋国際中学校・高等学校、名古屋商科大学の北米担当などを務める。他にデトロイト補習授業校講師(教務主任兼進路指導担当)
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