移民の街ニューヨークでは、みんな完璧な英語を話しているわけではない
新米ニューヨーカー・さめこのニューヨーク通信(25)
こんにちは。ニューヨーク在住ライターのさめこです。この街に住み始めたばかりの頃は、YesとNo、Thank youとOKぐらいしか言えなかった私。中学校から大学まで、10年間も英語を学んできたわけだから、基本的な文法や読み書きはできる。でも話したり聞いたりする、“英会話”ができなかったのです。それは日本の英語教育が、読み書き中心だからかもしれないけれど、それ以上に私の場合は、英会話に対して苦手意識があったからだと思います。
英会話恐怖症のはじまり
私の英会話恐怖症は、中学時代から始まりました。当時通っていた中学校は、英語に力を入れていたこともあり、アメリカ人の先生による英会話の授業がありました。でも初日の授業からまったくついていけず、通常の英語のテストはそこそこ点数がとれるのに、英会話の成績は平均以下。それから英会話がイヤになってしまったのです。
ほとんどの人にとって、英語が第2外国語
だからニューヨークに来ても、全く話せませんでした。でもこの街に住み始めて驚くことがありました。チャイナタウンに行けば、私の母と同じぐらいの年の女性が、「ワンダラー、ワンダラー(1ドルのこと)」と片言の英語を使いながら商売をしている。タクシーに乗れば、インド人がインド訛りの英語でガンガン話しかけてくる。そう、この街は世界中から移民が集まる街。ほとんどの人にとって、英語は第2外国語なのです。多少文法が間違っていても、発音が違っても、みんな堂々と英語を使っていました。
日本語訛りの英語も、ある意味キュートかも!?
それに気づいてから、私は少しずつ英語を話せるようになっていきました。すると、私が話す日本語訛りの英語に対して、「君のアクセントはキュートだね」と言ってくれる人もいました。ネーティブのように話せない自分を恥ずかしく思うこともあったけれど、「逆にこのたどたどしさを良いと言ってくれる人もいるのか!」と目からウロコが落ちた瞬間でした。確かに私も、テレビで韓流スターが片言の日本語を話す様子を見て、可愛いなと思ったことがあります。ネーティブから見たら、そんな感じなのかもしれません。そう考えると、ヘタな英語も悪いものではない。これからも恥ずかしがらずに、間違いを恐れずに、どんどん話していこうと思いました。
【執筆者】
さめこ(鮫川 佳那子)
〈NY在住ライター/ニューヨーク女子部♡主催〉
青山学院大学卒業後、サイバーエージェントに入社し広告制作・メディア編集・イベント企画運営に携わる。2015年より夫の海外転勤で渡米し、現在はニューヨークの新聞をはじめ、様々な媒体で記事を執筆。またNY在住の20〜30代女性が所属するコミュニティー「ニューヨーク女子部♡」を主催し、イベント企画運営も行っている。
【ブログ】ameblo.jp/samechoco/