妊活アセスメントのススメ

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妊活のとびら NY不妊治療ストリーズ 第4回

「妊活を始めて半年ほど経つけど、まだ妊娠の兆候が見られない」「生理は順調なので、不妊ではないと思うのだけど…」「どのタイミングで不妊治療クリニックに行くべきなのか」などのご質問をいただくことがある。一般的に、妊娠を望む夫婦・カップルが避妊をせず定期的に性交しても1年以上、35歳以上の方は半年以上子供ができない場合を「不妊」と定義付けられている。しかし、1年という期間はあくまでも目安であり、年齢や子宮・卵巣・卵管、そして精子の状態などによっては早めの対処が必要となる。

スムーズな妊活のために

ひと昔前までは、結婚したら妊娠・出産するのが当たり前。だから、その観念を持つ親世代から「子供はまだか」とせっつかれストレスを感じる。不妊は現代病などという声もあるが、近年キャリア志向の女性が増え、晩婚化が進み、必然的に高齢出産化が加速しているのは事実。仕事も一段落し、いざ家族計画を立て始めた時には不妊という壁にぶつかる人も少なくないのではないだろうか。

では、どうすれば妊活がスムーズに進むのであろうか。その一つの方法として「妊活アセスメント(Fertility Assessment)」がある。不妊検査とは異なり、早い時点で自分の妊孕力(妊娠する能力)を知り、歯や身体のチェックアップと同様、不妊となる原因を未然に予防、もしくは早期発見・治療するというもの。

クリニックによって検査項目に多少違いはあるが、当クリニックでは血液検査によるホルモン値チェック、超音波検査による子宮のスクリーニング、それらの結果を基にドクターとのカウンセリング、それらを通して妊娠できる可能性を可視化し、今後の妊活プランや結果によっては不妊治療の方針を決める大きな指標としている。

原因を見つけて最善の治療を

ホルモン値に異常があると、子宮や卵巣が本来の機能を果たせなくなり、排卵がうまくいかなかったり、受精卵(胚)が子宮内膜に着床できないなど、妊娠しづらい事態を招く。例えば、卵巣内に残る卵子数を反映するAMH(アンチミューラリアンホルモン:卵巣年齢)値が低い場合は、タイミング法や人工授精よりも高確率で受精が見込める体外受精(IVF)を推奨。また、すでに妊活を始めており、アセスメントの結果も良好なのに妊娠の兆候がなかなか見られない場合は卵子の質を疑い、質向上のために日常生活の改善やPRP療法などを提案する。

良質な卵子があるうちに2人で取り組む

不妊治療クリニックの扉を叩くことはとても大きなハードルである。けれど、早めの予防と発見、治療、そして良質な卵子が残っているうちに対処することで妊娠の可能性を大きく高めることができるのだ。そして、不妊の原因は女性だけでなく、男性側もしくは男女双方にある場合も多い。「不妊」という言葉がふと脳裏をよぎったその時、ご夫婦・カップルでぜひ妊活アセスメントを受けてみてほしい。

(次回は6月第2週号掲載)

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