カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第143回
「スマホ中毒者、ついに首の痛みを訴える」
この見出しは2011年12月5日、英国とインドでオンラインニュースを発行するエコノミック・タイムズに掲載された記事の見出しです。記事によれば英国ではスマートフォンでインターネットにアクセスしたり、他の用事をしたりする人が増えており、YouGovが行った調査によると、英国人の44%が、電話で話す以外の目的で携帯電話を操作し、その時間は一日30分から2時間になるといいます。
英国カイロプラクティック協会のティム・ハッチフル医師は、「平均的な人間の頭は重さが4.5~5.5キログラムあり」、長い時間うつむいていると首に悪い影響があると報告しています。理想的な姿勢をしている人を横から見ると、耳から肩、腰、膝、そして足首へと線を引くことができるはずだといいます。
スマートフォンを操作するとき、頭はふつう前かがみになり、まっすぐ前を向いた自然な姿勢と比べると首にかかる負担は最大4倍にもなる事をご存じですか。
最近はこの「テキストネック」という言葉が診断名として出てきています。これは主に首や上肢の筋肉や腱、神経にかかわる損傷のことです。この種の問題は仕事でコンピューターを使い、スクリーンの前に一日5時間以上いる人に多いのが特徴です。また、携帯デバイスは画面が小さいので余計に負担がかかるのです。
自分がテキストネックだと思う方は、ぜひカイロプラクティック医に相談してみてください。私たちはこの“テキストネック”を治すエキスパートです。まずは、自分で変えられることは、スマートフォンなどの使用時間を40分以内にする、姿勢を整えるなどの簡単なものです。使用は必要最低限にとどめ、ときどき休憩し、他の方法でもやりとりしてみましょう。
(次回は5月27日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。